ニンテンドウ64ゲームをPC向けに勝手移植するチーム Harbour Masters が、スターフォックス64のPC移植版『Starship』を公開しました。
エミュレーションではなくDirectX 11やMetalを使いネイティブ動作することで、アーウィンやグレートフォックスはポリゴンが刺さりそうな高解像度に。
さらにウルトラワイド画角対応や、実機より滑らかな60fps化など、モダンなPC環境にあわせてスターフォックス64を再生するプロジェクトです。
動画を見た原作デザイナー今村孝矢氏は「任天堂としては許容出来ないと思うけど、個人的にはとても嬉しい。」とコメント。
任天堂のレトロゲームは長く愛されるだけあって、ファンによる様々な改造や拡張、リメイクや移植プロジェクトも盛んです。
ものによっては任天堂が知財権を持っているアセット等をそのまま使ったり、甚だしい場合はゲーム自体を含む違法コピーになっている場合もあり、話題になった途端に権利者要請で消えたり、法的措置につながることも少なくありません。
一方、今回のPC版スターフォックス『Starship』を公開したチーム Harbour Masters は、これまでも『ゼルダの伝説 時のオカリナ』など、任天堂ゲームの勝手PC移植を手掛けてきました。
開発にあたっては原作をデコンパイルして動作を解明し、PC向けコードに書き換えているものの、配布物に任天堂のコードそのものやアセット(グラフィック等)は含んでおらず、動かすには自分で対応バージョンのROMデータを用意する必要があります。
(Starshipの場合はUS版。自前でROMファイルを読み出せる環境があっても、US版のスターフォックス実機カートリッジが必要です。)
最初の公開バージョン Starship Centauri Alfa 1.0.0 はWindowsのみ対応。macOS や Linux版も並行して開発しており、今後リリース予定です。
なおスターフォックス64自体を久々に遊びたい場合、実機も互換機もカセットもなくても、ニンテンドースイッチのオンラインサービス Nintendo Switch Online 拡張パックに加入すれば遊び放題です。
ラインナップは任天堂とXbox Game Studiosの名作を中心に約30本。(スイッチなのにXboxなのは、N64向けに任天堂販売のゲームを多く開発していたRare社が現在はマイクロソフト傘下のため)。
スイッチオンラインのエミュレータでは遊びたいゲームがない、動作に納得がいかない、あるいは実機のカセットはまだある / 買えるがロクヨン実機やコントローラを動かしたり、二昔前のゲームをそのまま遊ぶのはしんどい場合、高精度な互換機で知られる Analogue が、新製品として『Analogue 3D』の予約を受け付けています。
Analogue 3DはソフトウェアエミュレーションではなくFPGAによるハードウェア再現で実現した「完全な」互換性や低遅延、ステートセーブやスクリーンショットなどモダンな快適性、当時のブラウン管での見え方を再現する4K HDMI出力、実機カセットや実機コントローラ端子 x4に加えてBluetoothやUSB、低遅延無線のコントローラにも対応など、NINTENDO 64ゲームを当時のままに、当時以上の快適さで遊ぶための互換機。
一台249.99ドル、2025年の第1四半期出荷予定で販売中です。
Analogue 製品は予告からズルズルと延期を繰り返すのが通例でしたが、最近の再販や新型は予告どおりに、あるいはわずかな延期で販売するようになっており、Analogue 3Dも本当にあと数か月で遊べるかもしれません。
