アドビが2月13日、AI動画生成サービス「Firefly Video Model」を一般公開しました。1920×1080の解像度で5秒間の生成が可能。テキストプロンプトだけでなく、Start FrameとEnd FrameをサポートしたImage to Videoも使えます。
このほか、アスペクト比(縦と横)、カメラコントロールのオプションもあり、最近の動画生成AIのトレンドは押さえているようです。
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無料枠では2回分の生成が可能で、基本的に有料。月額1580円、4780円のコースがあり、それぞれ5秒×20回、5秒×70回の生成ができます。
なお、Adobe CC会員とは別に支払う必要があります。Firefly Discordの情報によれば、Adobe CC会員向けにはFireflyで使えるクレジットが与えられるそうですが、現状ではそうなっていません。
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また、アップロードする画像についてはコンテンツガイドラインが定められており、それを理由に筆者の手持ちの写真の多くははねられてしまいました。23歳の日本人女性がガイドライン違反とされてしまいます。
これまで使ってきたImage to Videoで最も厳しいスタンスです。
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ガイドラインを読んでも、全くその根拠は理解できませんでしたが。
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運よく生成できたImage to Videoも、笑顔が不自然(欧米人的な歯を剥き出しにした笑い)になっており、他のサービスと比べると1年くらい遅れている感じです。Luma Dream Machineの最新モデルであるRay 2と比べると差は歴然。
アドビはIP-friendlyでcommercially safeということを訴求しています。学習には許諾を得たものだけを使用しているため、商用利用しても問題ないというスタンスです。
筆者も一応月額のStandard Planに入ってみましたが、現状だと非常に厳しいです。「クリーンに学習してますよ」以外のポイントがほとんどなく、切磋琢磨している他の動画生成サービスと比べると、品質は全く追い付いていない感じです。
例えば、非常にリアルな動きができるLuma Ray 2。
実写動画に参照画像を加えるだけで自然な合成をしてくれる、PikaのPikaddition。
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一方、Adobe Fireflyではサルの小馬鹿にしたような画像を見せつけられ続けるので、精神衛生上良くありません。
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Adobe Premiere Proの生成動画拡張機能とベースの技術は同じだと思いますが、他のサービスに対して競争力のある機能や使い勝手にしてもらいたいものです。有料で提供するのであれば。