ノートPCのセカンドディスプレイ用途だけではなく、外出先でスマートフォンを接続して仕事をしたり映画を見たりと、カバンの中にモバイルディスプレイを入れて持ち運ぶ人は多いと思います。最近のモバイルディスプレイは薄型軽量化も進み、VAIOが2024年7月に出した「VAIO Vision+ 14」はわずか325g。スマホ2台分より軽いのです。

軽さは神ですが、一方で持ち運ぶのであれば持ち運びやすい形にしてしまえばいいんじゃないか、という発想のモバイルディプレイがこちら。

サムスンディスプレイがMWC 25で展示したのが「Flexible Briefcase」。ブリーフケースという名前ですが、アルミ製の外装はアタッシュケースそのものです。

ディスプレイの大きさは18.1インチ、解像度はQHD+。サムスンディスプレイが作るのですから、もちろん2枚のディスプレイをヒンジでつないだのではなく、折りたたみ式の有機ELディスプレイ。

サムスンディスプレイは折りたたみ式のディスプレイを開発していますが、スマートフォン向けの小型サイズばかりではなく、ノートPCなど用の大型のものも開発しているわけです。すでに折りたたみディスプレイを搭載したノートPCは販売されているものの、価格が高いことや使い勝手の面もあって普及は進んでいません。レノボが同じくMWC 2025で参考出品した「ThinkBook“codename Flip”AI PC Concept」のように、ディスプレイを延長するスタイルの折りたたみディスプレイ搭載ノートPCのほうが需要はありそうです。

サムスンディスプレイのFlexible Briefcaseは内側に折りたたむ形式なので、ThinkBook“codename Flip”AI PC Conceptのようなモデルには向きません。そこで発想を変えてモバイルディスプレイ用途をまず目指し、持ち運び時にあえて目立つように金属製のアタッシュケースデザインにしたのでしょう。

あくまでもディスプレイ技術の展示でしたが、このまま発売しても十分売れそうなデザイン。ぜひ、サムスンブランドで製品化してほしいものです。