ハリウッド実写版『Ghost of Tsushima』、スタエルスキ監督は日本人キャスト&日本語での制作を希望

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Munenori Taniguchi

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PlayStation向けゲーム『Ghost of Tsushima(ゴースト・オブ・ツシマ)』は現在、ハリウッドで映画化の企画が進められていますが、監督のチャド・スタエルスキ氏はこの作品を日本人キャストが演じる日本語の映画として制作する意向を明らかにしました。

ジョン・ウィック』シリーズで知られるスタエルスキ監督は、エンタメニュースサイトColliderに対し「多くの人はそれを困難だと思う」かもしれないものの、日本人キャストでの制作について「ソニーは後押ししてくれていると述べ、西洋の観客は字幕版の映画鑑賞に慣れてきている」と述べています

たしかに、2020年には韓国のポン・ジュノ監督による映画『パラサイト』が外国語映画として初めてアカデミー作品賞を受賞し、2021年にはNetflixで『イカゲーム』が大ヒットし、字幕作品でも注目作になり得ることが示されています。

スタエルスキ監督は、日本の時代劇作品を制作することについて、映画監督としての自身に影響を与えたなかでもトップ5に入る人物として黒澤明監督の名前を挙げつつ、この作品がひとりの主人公が世界を救う典型的なキャラクター重視の勧善懲悪ものになるだろうと語り、これを「完全な日本人キャストで、しかも日本語で作りたい」としました。

さらに「ソニーはこの考えを後押しすることに乗り気になっている。私は16歳の頃に初めて日本を訪れ、日本という国やそこの人々、言葉が大好きになった。自分の言語とは異なる言語の作品を監督するために、自分の文化的な考え方を変え、西洋の観客を虜にするようなクールな表現方法を見つけたい」と述べています。

近年のハリウッドの注目作には、中国マネーの影響からかとってつけたような中国系キャストの起用や、中国が絡むストーリーが採用される例がちらほら見受けられます。そんななかで日本をテーマとし、日本人キャストが日本語を話す作品がハリウッドで制作されるのは奇跡的なことかもしれません。

スタエルスキ監督は「英語を使わないのにテクノロジー盛り盛りな映画を作ろうとしても、普通なら誰もそこに2億ドルもの予算を投じてはくれない。だから私は賢くやらなければならないし、出資者やスタジオに対する責任を果たし、その上で自らが望む形で、なおかつ壮大に仕上げなければならない」とその意気込みを語っています。

ここ最近はゲームを原作とする映画が多数制作されるようになってきました。PlayStation向けゲームを扱うものとしては今年『アンチャーテッド』の映画が公開されたほか、HBOが『The Last of Us』のドラマ化に取り組んでおり、さらにはPeacockがカルト的人気のカーコンバットゲーム『Twisted Metal』のドラマ制作を発表しています。

ちなみに、『Ghost of Tsushima』は2020年夏の発売以来、これまでにおよそ1000万本が売れたとされています。現在は月額サービス「PlayStation Plusエクストラ」のゲームカタログにも含まれており、加入者は追加料金なしでプレイできます。


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《Munenori Taniguchi》
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