Twitterの新オーナー、イーロン・マスク氏は、10月31日に提出した米証券取引委員会(SEC)への報告書類で、自身がTwitterの新CEOであることを明らかにしました。
SECに最初に4月4日に提出され、今回の提出が13回目の修正にあたるこの報告書類には、「報告者はイーロン・マスク」であること、そして「報告者は、買収後の会社の最高経営責任者」であることが記されています。
マスク氏は先週、Twitter買収完了直後にパラグ・アグラワルCEOと数人の幹部を解雇し、Twitterアカウントの肩書きを「Chief Twit」に書き換えていました。また日曜日には、マスク氏はTwitterの新しいCEOが誰になるのかとの質問に対し「私の肩書きはChief Twitなので、CEOが誰になるのかはわからない」などとうそぶいていました。
また、追加の提出書類には、マスク氏のツイート仲間で過去に2度、TwitterのCEO職を務めたジャック・ドーシー氏が、いまだ部分的にこのSNS企業のオーナーであることが書かれています。このオーナーリストには他の個人投資家の名前も記載されていますが、なかでも多い割合の株式を手にしているのは、サウジアラビアのKingdom Holding Companyとアルワリード・ビン・タラル王子の個人オフィス。Twitterの買収について、クリス・マーフィー上院議員が対米外国投資委員会(CFIUS)に国家安全保障審査を要求したのは、この王子が買収に関与していることが理由になっていました。
マスク氏はTwitterの買収手続き完了後、これまでの体制からサービス内容に至るまで、つぎつぎと手を入れています。しかし、どこをどう変えているのかといった詳細はTwitterの従業員にも伝えられていないようで、Reutersの取材に応じた一部の従業員は、マスク氏やその他の幹部からはほとんど連絡がなく、報道を参考にして会社の状況を把握しまとめていると回答しました。
またほかの従業員は、テスラのエンジニアを含むマスク氏のチームが、Twitterのサービスに関わるソフトウェアコードの調査に着手したほか、一部従業員との面談も始めていると述べています。