Google Pixel 7 / Pixel 7 Pro のユーザーから、背面カメラのレンズを覆うガラスカバーが突然破損したとの報告が相次いでいます。
報告の多くで共通するのは、特に落としたり衝撃を与えた覚えがないにもかかわらず、気づいたらカメラのカバーガラスが割れていたという内容。
孤立した事象であれば、「何もしていないのに」はたいてい何かやっている(が自覚していない)のパターンではと疑ってしまいますが、この年末あたりからよく似た報告が増えていること、ガラスの割れ方がかなり似通っていることをあわせると、何らかの共通した現象が起きていることも考えられます。
Pixel シリーズは前世代の Pixel 6 から、大型化した背面カメラやセンサーのハウジング部分を帯状に突起した「カメラバー」に収めたデザインです。
Pixel 6では背面を横切るバイザーのようなガラス帯+上下に金属のガードだったのに対して、Pixel 7 / Pixel 7 Pro ではカメラバー全体を金属にして、カメラレンズやセンサの上のみ開口部を設け、カバーガラスで覆う設計になりました。
外からの衝撃であれば、Pixel 7 / Pixel 7 Pro のカメラバーのほうが金属になっているだけ強いように思えますが、「突然割れた」「気づいたら割れていた」報告に添えられた画像の多くではこの開口部を覆うカバーガラスが、カメラレンズ付近で突いたように割れています。
オンラインプラットフォームでの報告という性質上、ユーザーの地域分布について統計的に判断することは困難です。しかしいくつかの報告では、暖かい室内から寒い屋外へ出て、Pixelで写真を撮って気づいたという例があります。
もし温度による金属の伸長などが影響しているとすれば、秋の発売直後ではなくこの冬から報告が増えていること、寒波に襲われ極端な寒暖差が生じている地域のユーザーからの訴えが目立つことに説明がつくかもしれません。
もちろん、製造上の不具合などまったく別の理由であったり、別の理由と複合して寒暖差に弱くなっていた可能性もあります。
ユーザーによれば、交換や保証を受けられた例もあれば、「物理的な破損は製品保証の対象外」と突っぱねられ数百ドルの修理代金を請求されたとの証言もあります。
Googleは現時点でステートメントを出していませんが、 もしこうした破損が製品の瑕疵によるものであれば、遡って無償修理や交換対象になる可能性もあります。
原因が分からない以上、ユーザーが自衛する手段についてもはっきりしたことは分かりませんが、特に寒暖差のある状況で使う際は、念のためいきなり割れている可能性を考えて、細かなガラス片に注意するくらいかもしれません。
スマートフォンは、気温が 0°C~35°C の環境で正常に機能するように設計されています。保管の際は、-20°C~45°C の場所に保管してください。温度が 45°C を超える可能性がある場所にスマートフォンを放置しないでください(車のダッシュボード、暖房の吹き出し口付近など)。