Twitterクライアントアプリとして人気を博した「Tweetbot」の開発元Tapbotsが、iOS版のMastodonクライアントアプリ「Ivory」をApp Storeに公開しました。
今月、Twitterは突然、サードパーティ製のTwitterクライアントアプリに提供していたAPIを無効化したことで、長年固定ファンを抱えてきた多くのクライアントアプリはその歴史を終わらせざるを得なくなりました。
今回のTwitterの方針変更においてもっとも名前が取り沙汰されたアプリ「Tweetbot」もそのひとつで、開発元のTapbotsは古いAPIキーを試すなど復旧の努力をしていたものの、結局はTwitterの決断に従うことを余儀なくされました。
ただ、Tapbotsは混乱のさなか、Twitterがサードパーティ製クライアントアプリを禁止するという最悪の事態に備えて、TwitterライクなSNSとして注目を浴びるMastodonのクライアントアプリ「Ivory」を開発中であることも明かしており、そのiOS版が今週、App Storeでアーリーアクセス段階ながら公開に至っています。
「Ivoryは、受賞歴のあるTwitterアプリTweetbotを作りあげた10年間の経験を、いまMastodonにもたらすまったく新しいアプリです」「Tweetbotの良さを活かして、未来あるIvoryの出発点としました。IvoryをTweetbotよりも優れたものにするために、素晴らしい計画を立てています」とTapbotsは説明文に記しています。
Ivoryはスワイプジェスチャー、クイックアクションボタン、カスタマイズ可能な画面下部のナビゲーションバーなど、Tweetbotと同様の機能が備えられており、長年のTweetbotユーザーで新たにMastodonを始めたいという人なら、違和感なく使い始められるアプリと言えそうです。もちろん、フォントや文字サイズの変更などのカスタマイズもでき、iPhoneとiPad両方でIvoryを使うなら、デバイス間でタイムラインの未読/既読などが同期されるようになっているとのことです。
なお、Ivoryにはまだまだ未完成の機能がたくさんあるため、あわてて移行する必要はありません。また有料のサブスクリプション型アプリでもあり、月額300円もしくは年額2500円の料金を払うまでは投稿の閲覧しかできないところにも注意が必要です。元Tweetbotユーザーで、とにかく早くMastodonを試してみたい人でもないかぎり、もう少し開発が進むまで待っても良いかもしれません。他にもMastodonクライアントアプリはたくさんあります。
ちなみに、IvoryはiOS版のほか、macOS版もリリース予定です。