(ThinkPad X1 Fold / Lenovo)
Apple の未発表製品に詳しいアナリスト Ming-Chi Kuo (郭明錤)氏が、Appleは画面ごと折りたためるフォルダブル iPadを2024年にも発売するとの新たな説を唱えています。
郭氏いわく、フォルダブル iPad はカーボンファイバー製のスタンドを備えた新しい設計で、中国の安潔科技がスタンド部分のサプライヤとなる見込みとのこと。
サムスンが大手メーカーとしては初の折りたたみスマホ Galaxy Fold を発売したのは2019年秋。スマートフォンとして実用化できる折りたたみディスプレイ技術はそれ以前から公開されており、アップル も折りたたみデバイスを検討あるいは試作しているとのうわさも複数のソースが伝えていました。
これまでまことしやかに囁かれてきたのは、折りたたみの iPhone、もしくは iPhone から iPad mini程度の小型タブレットになるハイブリッド、そして二つ折りの画面下半分をタッチキーボードとしてMacBook的に使える iPadなど。
Apple内部に情報源を持つとみられる記者やアナリストも、最近の予測では製品化は2020年代後半、少なくとも2025年以降であろうとすることが多かっただけに、独自調査に基づくというKuo氏の iPad fold(仮) 2024年発売説は目新しい主張です。
当のKuo氏自身、以前は「折りたたみ iPhoneが2024年発売」説を唱えていたものの、2022年になって考えを改め、「Apple初のフォルダブルデバイスは少なくとも2025年以降、iPadの可能性も iPhone / iPadハイブリッドの可能性もある」としていました。
いまになって2024年発売説に傾いたのは、カーボン製キックスタンドを採用するという新設計と、その供給元になるというメーカーについて何らかの情報を得たことが理由のようです。
2024年発売説の真偽はひとまず置いて、「カーボンファイバー製キックスタンド」も iPad にとっては折りたたみと同じ全くの新要素。
折りたたみスマートフォンを販売中の各社は、スタンドがなくても半折りにして見やすい角度になることをアピールしますが、折りたたみかつスタンドつきはある意味で逆の発想です。
(世界初の折りたたみ画面PCとして話題になったレノボの ThinkPad X1 Foldは、たしかに開いた状態で自立するようスタンドになるカバーを採用していました。また折りたたみ画面を支える内部機構にはカーボンファイバー素材を採用しています)。
今回の Kuo氏発言で興味深いのは、次の新型 iPad は2024年の新 iPad mini となり、2023年内に新型は(別のサイズも含めて)登場しない可能性があるとの部分 (「新 iPad mini の量産は2024年の可能性が高い、今後9か月から12か月は新iPadが出ない可能性がある」)。
フォルダブル iPadは発売されるとしても確実に高価で使う人を選ぶ製品になりそうですが、現行 iPadの次がいつ出るのかは、買い時で悩む人にはもっと切実な情報かもしれません。
(とはいえ、iPadの各ラインは毎年必ず刷新されるわけではなく、iPad miniでは三年半ほど同じモデルで据え置きになったこともあるため、2023年に新iPadがなかったとしても必ずしも不思議ではありません)
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