世界最大のゲームイベントE3は、今年4年ぶりに対面形式のリアルイベントとして6月⒔日~16日に開催予定です。ですが、任天堂とソニー、マイクロソフトの3大プラットフォーマーが1社も出展しないことは1月時点で判明していました(当時は噂だったが、後に確定)。
その後、さらに多くの大手パブリッシャーが相次いで参加を取りやめており、E3そのものが開催されないのではないかと推測する関係者や報道も出てきました。
先に不参加が確定していた大手パブリッシャーに加え、セガとテンセントも米IGNの問い合わせに対し正式にE3不参加を表明しています。セガは「慎重に検討した結果、E3 2023に出展者として参加しません」とのこと。
かたやテンセントは、昨年オンラインショーケースイベント「Summer Game Fest 2022」(Play Days)に参加したことが「メディアにゲームを紹介するのに理想的な体験」だったと回答しており、リアルイベントに意義を見いだしていない模様です。
この一報は、ちょうど大手パブリッシャーUbisoftが、今年のE3には参加せず独自イベントを開催すると表明した直後のこと。
開催まであと3ヶ月、主要ゲーム企業が1つも正式参加を表明していないなか「今年のE3は取りやめ」の可能性が高まった格好です。
こうした懸念が渦巻いているのは、1つには主催団体ESAと大手イベント運営会社ReedPopとゲーム企業各社とのコミュニケーション不足から。他の企業が最初に動き始めたら後に続こうと思っていたところ、誰も動こうとしないために時間だけが過ぎていった、との関係者証言もあります。
また新型コロナの大流行により開発・発表・発売のサイクルが数年連続で乱れてしまい、初夏のE3に備えて体験デモを用意する習慣がなくなってしまったこと、2年にわたるロックダウンのもとでイベント予算が担当チームごと削られてしまい、多くのパブリッシャーがコロナ以前の水準に戻せずにいるとの事情もあるようです。
たしかに、昨日深夜の『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』プレイ映像はネット越しに全世界を駆けめぐっています。コストだけで利益に繋がらない試遊版の開発や物理的に大がかりなブースの設営、多忙なスタッフを現場から引き離す上に出張費までかけてE3に参加する理由は、今では各社とも見いだしがたいのかもしれません。