開発者イベント Build で、マイクロソフトがWindowsに会話AIを統合する新機能『Windows Copilot』を発表しました。
OpenAIの大規模言語モデルをベースにしたAI『副操縦士』として、Windows の操作や設定を手伝ってくれる機能です。
タスクバー横のボタンを押すとサイドバーでCopilotとのチャットが開き、自然な文で指示や質問することでWindowsの設定を変更したり、アプリを操作したり、任意ファイルの要約や校正といったことが可能になります。
ChatGPTで知られる OpenAI とマイクロソフトは大規模な出資を通じて協力関係にあり、2021年から開発者向けに提供中の GitHub Copilot や、3月に発表済みのMicrosoft 365 Copilot 、新しいBing のチャットなどは、OpenAIの大規模言語モデル(LLM)をベースにしています。
これまでもWindows 11のスタートからBingのチャットを開くことはできましたが、新機能の Windows Copilot はただのテキストチャットだけではなく、アシスタントとしてWindowsを把握して実際に操作もできること、任意ファイルを扱える点が強み。
Windowsの設定や操作、TeamsやEdgeなどマイクロソフト製アプリやサービス、インストールされた対応アプリ、連絡先などを把握しており、ドロップされたファイルを読むこともできます。
マイクロソフトのデモでは、仕事に集中したいというユーザーの入力に対して、Windows 11の機能「フォーカスセッション」やウィンドウの整理などを提案。文章として示すだけでなく、ボタンを押せばコパイロットが30分タイマー開始・メッセージングアプリのステータスを応答不可に変更・タスクバーアプリの点滅やバッジを非表示、散らかったウィンドウのタイル化などを実際に操作してくれます。
文書のアイデアや下書き、推敲を手伝うチャットボットらしい機能もそのまま備えており、任意のファイルをサイドバーにドロップして「要約して」と指示したり、文章のトーンを指定して書き換える、別の表現を提案させる等も可能です。
マイクロソフトはさらに、ChatGPT とマイクロソフトのCopilotやBingチャットとのプラグイン共通化も発表しています。
ChatGPTは単体でも学習した知識をもとに旅行プランの提案などができますが、外部ウェブサービスのプラグインを利用することで、実際の飛行機の航行情報や時間を検索して実行可能なプランを立て、そのまま航空券を購入したり、レシピの提案から食材をオンライン通販で購入するといったことが可能。
ChatGPTとマイクロソフト製品のプラグインが共通化することで、アプリやサービスの開発者にとってはひとつプラグインを書けば ChatGPTからも、マイクロソフト製品からもアクセスできることになり、ユーザーにとってはAIとの会話がそのままサービスを使うプラットフォームになります。
Windows Copilot は6月からプレビューとして提供開始予定。ごく簡単な指示も理解できず「ファイルを開いて」などをウェブ検索していたコルタナさんのことも忘れないであげてください。
¥24,420
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)