任天堂は23日、Wii U本体および周辺機器について、現在保有している部品在庫がなくなり次第、修理サービスを終了する予定を発表しました。
これはWii Uの修理サービス規定に定める修理部品の保有期間が経過したためです。なお、具体的な修理受付終了日は修理受付状況により変動するため、言及はありません。
過去モデルの部品をいつまでも保管していられない事情もあり、修理受付を打ち切る制度は他のメーカーにも存在しています。たとえばアップルは「ビンテージ製品」(製造中止から5年以上7年未満)や「オブソリート製品」(販売店への供給停止から7年以上)というカテゴリを設けています。
Wii Uは2012年12月8日に発売された、任天堂の前世代ゲーム機。10年以上も修理サービスが続けられていることになり、息の長い対応とは言えそうです。
Wii U のさらに前世代機となるWiiは累計生産台数が1億163万台にも上り、任天堂の据え置きゲーム機としてはNintendo Switchに抜かれるまでトップに君臨していた大ヒット製品でした(ファミコンは6191万台)。その後継機であるWii Uは、画面つきコントローラーGamePadのギミック的な面白さもあり、大きな期待が寄せられていました。
しかしテレビ画面と合わせて2画面使うゲームデザインの難しさや、プロセッサ性能も2012年当時としても高くなかったことがネックになった感があります。大手サードパーティから大作の供給も少なく、任天堂本体からも人気シリーズが投入されるペースが遅く、苦戦を極めていました。
もっとも手元でマップが確認できるためテレビ画面がフルに使える『スプラトゥーン』や、2Dマリオのコースをタッチパネルで作りやすい『スーパーマリオメーカー』など次世代への種は蒔いており、歴史的な役割を果たしたとは言えそうです。
任天堂はWii U向けの「ニンテンドーeショップ」サービスを今年3月に終了しており、新規にダウンロードタイトルを入手することもできません。すでにお持ちの方は、購入済みのソフトとハードウェアともども、大事に扱い末永く使っていきたいところです。