Twitterが、コロラド州ボルダーに構えていたオフィスから立ち退くよう、裁判所に言い渡されました。理由は、3か月間の家賃未払いのため。
コロラド州ボルダー・ブラフストリート3401番地にある、Twitterオフィスの家主Lot 2 Block 4 SBO LLCは、2020年にTwitterから96万8000ドルの信用状を受け取り、そこから、通常の家賃支払いのかわりに毎月の賃料を引き出してきました。しかし、今年3月でその資金が底をつき、家主は資金の補充を求めたものの拒否されたとのこと。それ以降Twitterとは連絡が取れないと家主は述べています。契約では、信用状の資金が引き出された場合Twitterは10日以内に資金を補充すると取り決められていました。
家主はやむなく問題を裁判所に持ち込みまいた。その結果としてケース番号2023CV30342として5月31日に裁判所から出されたのが「Twitterは49日以内に当該オフィスから立ち退く」ことを求める命令。これで、Twitterは7月下旬までにオフィスを退居しなければならなくなりました。またこの件に関して裁判所は、ボルダー郡保安官事務所の代理人がTwitterの立ち退きを監督するよう指示しています。
地元メディアによると、このオフィスには最も多いときで300人ほどの従業員がいました。しかし、イーロン・マスク氏による人員削減によって、半分ぐらいにまでその人数は減ったと推測されています。
なおボルダーには、こことは別にウォルナットストリート1301番地にもTwitterのオフィスがありました。こちらのオフィスも昨年12月の時点でやはり家賃が支払われていない状況で、家主のW.W. Reynolds Cos.は17万9000ドルが未払いだと述べていました。ただ、この物件は今年5月にはオフィスはサブリース市場に出ており、すでにTwitterは退居した模様です(家主は家賃が支払われたかどうかを明らかにしていません)。ただ、2015年から最近までオフィスの清掃業務を請け負って来た業者が、清掃費用の9万3504ドルが未払いのままだとして、Twitterを相手に訴え出ています。
今年の春ごろから、こうしたTwitterによるオフィス賃料やサプライヤーへの未払い案件が方々で報じられています。支払いを受けられていないのは大抵、Twitterを支えてきた地元の小規模企業や家主たちです。ただ1月には、英国王室保有の不動産を管理する会社クラウン・エステートもTwitterの未払いに対処するため訴訟を起こしています。