日本時間6月30日0時30分頃、Virgin GalacticはSpaceShipTwo(VSS Unity)を、双胴機VMS Eveから分離し、初の商業ミッション「Galactic 01」を実行しました。
VSS Unityはロケットエンジンを約60秒間噴射して、高度85.1kmに到達したのち、日本時間0時43分ごろに無事にSpaceport Americaへ帰還しています。
「Galactic 01」ミッションは、イタリア空軍およびイタリア学術会議のための科学的研究のためのミッションで、生物医学データの収集や流体力学、燃焼などに関する13の実験・データ収集を微小重力下で行う予定であると事前に述べられていました。
振り返れば、民間宇宙船開発コンペとして行われたAnsari X PrIzeでSpaceshipOneが賞金1000万ドルを獲得する直前に、Virginグループ総帥のリチャード・ブランソン氏がVirgin Galacticの計画を発表したのは2004年のことでした。
そしてマイクロソフト共同創業者のポール・アレン氏と、機体を開発したSceled Compsitesからライセンス供与を受けて新たな機体を開発し、早ければ2007年から商業飛行サービスを開始するとしていました。
ところが、機体の開発は予想以上に難航し、さらに2014年10月に行った試験飛行ではVSS Enterpriseが墜落する事故が発生。さらにその後も計画は延期を重ねましたが、今年の5月25日に行った最後の試験飛行を経て、ようやく今回の初商業飛行の実施にたどり着きました。
今回の初の商業飛行は、Virgin Galacticにとってはほんの始まりに過ぎません。すでに同社の1枚あたり45万ドル(最近の価格)のチケットは数百名が予約済みです。そのため、これらの顧客を順次、安全に宇宙へ連れて行くことがVirgin Galacticの次のチャレンジになるはずです。
Virgin Galacticは、2度目の商業飛行「Galactic 02」ミッションを、8月初旬に予定しています。