ソニーはPS5ゲームをリモートプレイできる携帯ゲーム機、開発名「Project Q」を5月に公開済みです。
DualSenseコントローラーを左右に割った間に8インチHD画面を挟み込んだような形状であり、Wi-Fi経由で最大1080pと60fpsによりゲームをプレイでき、DualSenseのアダプティブトリガーと触覚フィードバック等も搭載していること、今年後半に発売されることは明かされています。が、正確な発売時期や価格、搭載OS等の情報は出されていません。
そんななか、開発中の実機らしき画像がネットに流出し、Android搭載と思しき画面が公開されています。
これらの画像および動画は、リーカーのZuby_Tech氏がTwitter上でシェアしているもの。Project Qらしきデバイスのタッチパネルを操作している様子や、ディスプレイを取り外した内部構造を明るみにしています。
最も注目すべきは、画面にAndroidを象徴するドロイド君(通称)のアイコンが写っていること。これだけでは「Android搭載」とは限りませんが、少なくとも搭載の可能性はありそうです。
ソニー公式によると、Project QはPS Plusプレミアム加入者向けサービスのクラウドストリーミングゲームには非対応。もともと本サービスの対応機種はPS5のみでAndroidは対応していないだけに、ここからもProject Q搭載OSの手がかりは得られませんでした。
しかし、もしもProject Qがカスタム版のAndroidで動作するとすれば、発売直後はPS5リモートプレイ限定だとしても、GeForce NowやXbox Cloud Gamingなど他社のAndroid対応Cloudゲーミングサービスを遊べる余地が残ることになります(ソニー公式には考えにくいことですが)。
すでに「Android搭載のコントローラー内蔵モバイルゲーム機」や、「Android搭載のクラウド携帯ゲーム機」は、他社が製品化しています。前者はGPDが長年にわたりシリーズ化しており、後者はLogitech Gが米国で「Cloud」を昨年10月から販売中です。
とはいえ、Project Qの強みである「アダプティブトリガーと触覚フィードバック対応」は、PS5ゲームをストリーミングプレイする場合のみ有効でしょう。
また著名リーカーのTom Henderson氏は、Project Qのバッテリー持ちが3~4時間程度だと述べていました。一方、上記のLogitech G Cloudは、バッテリー駆動時間が約12時間だと謳っていました。
実際にAndroid搭載だったとすれば、ソニーがPS PlusクラウドストリーミングをAndroid対応とした場合でも、数あるAndroidデバイスの中では「PS5のゲームをアダプティブトリガー等の体験込みでプレイできる」優位性を持てるかもしれません。
もっとも、PS PlusクラウドストリーミングのAndroid対応は「PS5本体なしでPS5ゲームが遊べる」ことを意味し、ソニーにとって重大な方針転換となるはず。今後それが起こりうるかどうかは、注視したいところです。