レノボ・ジャパンは12月6日、13.3型のデュアルスクリーン マルチモードPC「Yoga Book 9i Gen 8」を発表しました。12月8日発売で、予想販売価格は38万2800円。
Yoga Book 9iは、2023年1月のCESで発表されていた端末。海外では今夏に発売されていましたが、日本でもようやくの発売となります。
スタイル的には一般的なクラムシェルですが、通常、キーボードがある部分もディスプレイになっているのが大きな特徴です。
似たようなスタイルの製品として、レノボからはThinkPad X1 Foldが出ていますが、ThinkPad X1 Foldが16.3インチのフレキシブルOLEDを搭載した折り畳みPCなのに対し、Yoga Book 9iは13.3型OLEDを搭載した2画面端末。
大きく1枚のディスプレイとして使用することもできますが、物理的に別々のディスプレイなので中央で区切られています。
ディスプレイは両画面とも13.3型OLEDで解像度は2880×1800ピクセル。リフレッシュレートは60Hzで最大輝度は400nit。DisplayHDR True Black 500とDolby Visionに対応しています。
ディスプレイは360度回転させ、表裏二画面のタブレットとしても利用できるいわゆるYogaスタイル。山折りにして立てかけるテントスタイルや横向きのブックスタイルなどでも利用可能。
従来であれば、3-in-1や4-in-1などと表現されるところですが、今回は利用方法を制限したくないことから「マルチモード+」と称しています。
下画面にキーボードを表示し、通常のノートPCのように使うことも可能。ソフトウェアキーボードですが、実際に試してみたところ、触覚フィードバックとクリック音でかなりしっかりと「打っている」と感じられました。
また、打鍵時にキーが押し下げられるアニメーションも搭載。長時間の入力には向かないかもしれませんが、軽作業であれば十分に利用できそうです。
そうはいっても、やはり物理キーボードがいいという人向けにBluetoothキーボードも付属します。キーボードとペンを収納するフォリオケースは、折りたたんでスタンドとして利用可能。
キーボードを下画面に重ねてノートPCとして利用できるほか、本体をスタンドに立てかけて2画面PCとして使うこともできます。なお、国内モデルはJIS配列のみとなっています。
スピーカーは、ヒンジ部にサウンドバー(2W×2ツイーター、2W×2ウーファー)として搭載しており、Dolby Atmosにも対応しています。
CPUはintel Core i7-1355Uでメモリ16GB(LPDDR5x)、ストレージ1TB(PCIe NVMe/M.2)。インターフェースはThunderbolt 4×3。
無線関連はWIFi 6EにBluetooth v5.1。本体サイズは約 299.1x203.9x15.95mmで重さは約1.34Kg。
バッテリー容量は80Whrで起動時間は約11時間(JEITA 2.0)。JEITA 3.0基準では動画再生約6.8時間、アイドル時間約9.6時間。
スペックと価格を考えると、誰にでも進められる機種ではなく、ガジェット好きなアーリーアダプタ層や、生産性を高められるなら費用は惜しまないプロフェッショナル向けの製品です。
ノートPCとモバイルモニタを持ち運ぶことを考えると、ノートPC1台だけで出先でも2画面を利用できるのは便利そうではあります。コストよりも作業効率を優先するなら、検討の価値はありそうです。