レノボが携帯ゲーミングPC『Legion Go』(レギオン ゴー)を国内発表しました。価格は13万4800円前後。12月8日より販売します。
Lenovo Legion Go はハンドヘルド型の携帯ゲーミングPC。ValveのSteam DeckやASUS ROG Ally、AYANEO、ONEXPLAYER等のように、PCゲームをどこでも手持ちで遊べる製品です。
特徴はハンドヘルドにしては大きく高精細な8.8インチWQXGA (2560 x 1600) IPS液晶ディスプレイを採用すること、Nintendo Switchのように着脱できるコントローラを採用すること。
比較的大型なだけにコントローラやインターフェース類は充実しており、USB-C端子は上下に2つ、コントローラには多数の背面ボタンとタッチパッドを備えるほか、取り外すと縦型のマウスになるユニークな機能も備えます。
中身はAMD Ryzen Z1 Extreme、16GB統合メモリ、512GB SSD。WIndows 11搭載の携帯ゲーミングPCとして人気のASUS ROG Ally と同じプロセッサとRAM量・ストレージ量です。
(ROG Ally にはエクストリームでないほうのZ1を載せた下位モデルもありますが)
着脱式コントローラを活かしたユニークな機能は、底面に光学センサを搭載してマウスにもなること。
付属のリングのようなアタッチメントに乗せることで、操縦桿のように持つ縦型のマウスとして機能します。機能としての名称は「FPSモード」。
キーボードとマウス操作が前提の一人称視点シューティングなどをコントローラのスティックで遊ぶと、PCに慣れているほどエイミングが難しい、繊細に狙えないといったことになりがちですが、FPSモードではコントローラを本物のマウスにすることでPCゲーミングの感覚で遊べます。
スティック操作の家庭用ゲーム機でもFPSが大人気ジャンルになって久しく、アシストなども進歩して以前ほど遊びにくいこともありませんが、Legion Goなど携帯ゲーミングPCはPCなので、スティックとマウスのエイミング差で分けたつもりのマッチングでマウス勢と同じ分類にされてしまうことがあります。その気になれば / テーブルさえあればマウスエイムもできるのは面白い趣向です。
ただ実際に使ってみると、エルゴノミクス観点の縦型マウスと同様、一般的なマウスとはやや勝手が違い、特に自然にもったときにマウスの向きが分かりづらい点があり、慣れは必要になりそうです。
マウスとしても使う右側コントローラは、側面にM1 / M2、背面に M3とY3ボタン、トリガーの後ろにはスクロールホイールなど見たことがない構成。
持ち歩く機器、手持ちで使う機器と大きさのトレードオフは永遠のテーマで、ひとつの正解はありませんが、Legion Go の8.8インチは同種の携帯ゲーミングPCのなかではかなり大型。WQXGA解像度もあり、UIが細かいゲームでも歴然と見やすくなります。
背面に無段階のキックスタンドを一体化するのも見逃せない点。PCとして運用するにも、コントローラを外して遊ぶにも、一体化して常にスタンドがあるとないのでは大差があります。
発表イベントでは分解機も。レノボいわく、同じプロセッサを載せた同種の携帯ゲーミングPCは他社にもあるものの、大型の筐体を活かして冷却システムに余裕があり、高性能を出しやすく静音な点、バッテリー容量が比較的多い点は差別化になるのでは、とのこと。
Lenovo Legion Go は16GB RAMに512GB SSDのシングルモデルのみ、12月8日に13万4800円前後で発売。実機をがっつり使ったレビューも追ってお伝えします。