世界最大級のビデオゲームの祭典「The Game Awards 2023」で、今年のベストゲームに贈られるGame of The Year(GOTY)受賞作が『バルダーズ・ゲート3』に決定しました。
他のGOTY候補作は『Alan Wake 2』『Marvel’s Spider-Man 2』『バイオハザード RE:4』『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』という顔ぶれ。強力無比なライバルと競り合い、世界のメディアやゲームファンの支持(投票)を得て栄冠に輝きました。
本作を開発したラリアン・スタジオの創設者兼CEOのスウェン・ヴィンケ氏は、ゲームさながらの輝く鎧を上半身にまとって登場し、満面の笑みでトロフィーを受け取っています。
ちなみにヴィンケ氏が下半身にも鎧をまとったフル装備の姿は、Xのプロフィール写真で確認できます。TGA会場に着くまでには、鎧を着けたり外したりして、最終的にどうするか迷っていたようです。
ヴィンケ氏は、本作の開発チームを称賛。「6年間、このゲームに心血を注ぎ、時には非常に困難な状況下で、開発に取り組みました。これは我々のCOVID(新型コロナ)ゲームです」と述べ、新型コロナ禍のもと大作を作り続ける困難に打ち克ったことを振り返っています。
日本国内では『Baldur's Gate 3』はSteamで入手できるものの、日本語はサポートされていません。が、12月21日には日本語ローカライズしたPS5版がスパイク・チュンソフトから発売予定。同社は『The Witcher 3』などの丁寧なローカライズで知られており、海外の傑作ゲームを日本のプレイヤーに届ける使命を果たし続けています。本作はテーブルトークRPG『ダンジョンズ&ドラゴンズ』の面白さをコンピュータRPGで再現したゲーム。そうひと言でいうと容易そうですが、人間のゲームマスターだからこそ実現できる無限の選択肢をデジタルゲームに“移植”することは凄まじい大事業と言えます。
その価値をマイクロソフトが非常に低く見積もっていたことが、Xboxゲームパス配信のため支払う想定額に関する内部文書から明らかになっています。この過小評価につき、ラリアン・スタジオ側は他の誰もがそうしていただろう、本作がどうなるかを伝える既存のデータはなかったと受け流しています。
さて、日本のゲームは惜しくもGOTYには選ばれなかったものの、各部門賞は受賞しています。
まず任天堂の『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』はBest Family Gameを、『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』はBest Action/Adventure Gameを、『ピクミン4』はBest Sim/Strategy Gameを贈られることに。
またカプコンも『バイオハザード ヴィレッジ VRモード』がBest VR/AR Gameを、『ストリートファイター6 』はBest Fighting Gameに選ばれています。ほか日本勢としては、10年ぶりの復活が驚かれたアーマード・コア新作『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』がBest Action Gameに輝きました。