NASA、やっと蓋が開いたOSIRIS-RExカプセル内の小惑星サンプルを画像で公開

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Munenori Taniguchi

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NASAは、探査機OSIRIS-RExが小惑星ベンヌから持ち帰ったサンプル容器の土壌サンプル画像を公開しました。

このサンプルは、探査機による小惑星ベンヌへのタッチダウン時にTouch-and-Go-Sample-Acquisition-Mechanism (TAGSAM)と呼ばれるサンプル採取装置のヘッド部分に取り込まれたものです。

TAGSAMは採取装置の蓋を閉める際、岩石のかけらがその内部のフラップの間に挟まって隙間ができてしまったようで、そこから内部のサンプルが一部漏れ出てしまう問題が発生していました。

そのためNASAは採取できたサンプルの重量を測る作業を取りやめ、TAGSAMヘッドを予定よりも早く回収用カプセルに収納・密閉しました。

そして、このTAGSAMヘッドの入ったカプセルは昨年9月に地球に帰還し、NASAによって回収されました。

このカプセルは内部が地球の大気に触れないよう窒素が充填された容器内で開けられましたが、その時点でサンプラーヘッドの外側にも、予想以上に多くの黒い砂礫状の物質が確認されました。

OSIRIS-RExミッションでは、小惑星ベンヌから少なくとも60gのサンプルを採取することを目指していましたが、TAGSAMヘッドの外側に蓄積されていた物質だけで70.3gもあったことですでに目標はクリアしたことになります。

また回収された物資は炭素の含有量が高く、水も含まれていることが初期の分析で判明しています。


一方で、いざTAGSAMヘッドの容器部分を開けようとしたところ、こんどはその容器の蓋を止めている35本のボルトのうち、2本が固着してしまっていることがわかりました。

NASAは固着したボルトを破損させずに開けるために慎重な対応を迫られ、新しい方法の開発と実行に数か月の時間をかけてきました。

そして年が明け、1月10日になってNASAはようやく2本のボルトを取り除くことに成功しました。

開いたTAGSAMヘッドの中には、写真を見るとわかるとおり、大小様々な黒い砂礫状の物質が入っていおり、最大で1cmほどの大きさの塊もあるのが確認できます。

またこの容器内にあるサンプルの量は、すでに外側から回収されたサンプルよりも非常に多いことがわかっていますが、最終的にどれぐらいの量があるのかは今後数週間以内に測定され公表される見込みです。

今回写真が公開されたヘッド内のサンプルについては、今年後半にすべてのサンプルをカタログ化して公開する予定です。

これにより、世界中の科学者や機関が、物質の研究や展示のためのリクエストを行えるようになります。またサンプルは一部を研究や分析に使用するものの、残る大半は将来の研究のために保管されるとのことです。


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《Munenori Taniguchi》
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