マイクロソフトがWindowsやOfficeに生成AIアシスタントCopilotを組み込み、Googleも独自AIのBard改めGeminiで検索からGmail・カレンダー・マップ等々をこれまでになく使いやすくすると宣言する状況に、従来からAIに注力してきたAdobe が黙っているわけはありません。
Adobeは2月20日、独自の対話型「AI Assistant」をAcrobat / Acrobat Reader に導入することを発表しました。
AcrobatのAIアシスタントは、PDF文書をモバイル環境で読みやすいようインテリジェントに再レイアウトする既存の機能 Liquid Modeと同じ機械学習モデルを活用しており、PDF文書の構造について深く理解することが特徴です。
具体的な機能としては、
要約:PDFおよび他形式の文書を開いた際に要約を作成
質問の提案:内容から要点について質問と回答を作成。対話形式で文書の内容について回答
インテリジェントな引用:回答時に、文中からソースとなる部分を引用
文書作成のアシスト:プレゼン、リポート、メールなど用途にあわせ、文書の下書きを作成
AIアシスタントの機能はPDF以外の形式の文書でも利用可能。
データ保護については、AI Assistant機能はデータセキュリティプロトコルにより保護されており、内容が同意なく保存されることや、AIトレーニングに使用することはないとしています。
さらに今後のロードマップとしては、様々な形式からなる複数のファイルやドキュメントをまたいだインサイトの提供、作成アシスト時に口調やトーン、レイアウト等の提案、Adobe Firefly やAdobe Expressの生成AI機能を活用したコンテンツ作成など。
またAIレビュー機能として、文書を共有して共同作業する際、コメントやフィードバックの内容を理解し、該当する部分の修正を提案したり、互いに矛盾するフィードバックのハイライトといったことも可能になる予定。
AIアシスタントは、今後数日から数週間以内に英語版のAcrobatおよびAcrobat Readerに無料のベータ版として提供予定。
ベータ版が終了した時点でサブスクリプションプランを提供しますが、ベータの期間やサブスクリプションの価格についてはまだ情報がありません。
AIアシスタントの日本語版提供は未定。