マイクロソフトはWindows 10/11上でChromeを使っている一部のユーザーを対象に、デフォルト検索エンジンとして自社のBingを試すよう促すポップアップ広告のテストを行っています。
同社の未発表製品などに詳しいWindows Latestに対して、マイクロソフトが事実であると認めました。
Windows LatestスタッフがChromeを使っていたところ、ブラウザの右側にBing広告のポップアップが表示。そこに書かれていることは、次の通りです。
GPT-4付きのチャットがChromeで無料!1日に何百ものBing AIチャットターンをゲットしよう
Bingをデフォルト検索エンジンとして試しましょうーすぐに元に戻せます
Bingサービスをインストールして、チャット体験を改善しましょう
これにつき、マイクロソフトはChromeのデフォルト検索エンジンとしてBingを使うよう勧めるテストをしていると電子メールで回答しました。
「ChromeでBingをデフォルトの検索エンジンに設定することを選んだ人々は、MicrosoftアカウントでサインインするとCopilotでより多くのチャットターン数とチャット履歴を利用できます」としつつ「わが社はお客様に選択肢を提供することを重んじているので、通知を解除するオプションもあります」と付け加えています。
Windows Latestが分析した結果、このBingポップアップはWindowsアップデートの一環ではなく、3月13日に一部のシステムに追加された「BCILauncher.exe」または「BingChatInstaller.exe」にリンクしている可能性があると判明。
マイクロソフトはこの2つのファイルに署名している、つまり第3者のマルウェアではないと報告しています。
上記のポップアップには「Yes」と「No,thanks」2つの選択肢があり。ここで「ノー」をクリックすると、ポップアップは閉じます。マイクロソフトのいう「1回限り」とは、イエスにせよノーにせよ、どちらかを選ぶと二度とポップアップは表示されないという意味です。
ここで「はい」を選ぶと、拡張機能「Bing Search」(Microsoft Bing ホームページ&検索エンジン)をChromeに追加し、デフォルト検索をBingに変更します。
その後、「元に戻す」か「そのまま保持」の選択肢を提示。ここで元に戻そうとすると、Bingに留まるよう引き留めるメッセージを表示します。
マイクロソフトが自社サービスやブラウザをユーザーに売り込む、あるいは引き留めるためにポップアップを使ったのは、今回が初めてではありません。
2021年末には、EdgeからChromeをダウンロードしようとすると「EdgeはChromeと同じテクノロジーで実行され、そこにマイクロソフトの信頼が加わります」というポップアップを表示。また昨年秋には、サイドバーを開いて「なぜ別のブラウザを試そうとするのですか?」とアンケートを実施していました。
ともあれ、もしもWindows用Chrome上で今回のようなポップアップが表示された場合は、熟考して「イエス」か「ノー」かを選びたいところです。