EUは、アップル、Meta、Alphabetが、デジタル市場法に違反した疑いで調査入りしました。
この調査はアップルとAlphabetが、アプリ開発者がそれぞれのアプリストア以外の入手手段に、無料でユーザーを案内することを十分に許可し、選択肢を与えていない懸念があるとされることを重点として行われる模様です。現状では、これらの企業は「様々な料金を課すなど、開発者が自由にユーザーとコミュニケーションを取り、オファーを伝え、直接契約を結ぶのことを制限する」可能性があるとされています。
アップルの広報担当者はこの調査に対し、建設的に対応するつもりであり、自社の計画がデジタル市場法(DMA)に準拠していると確信していると述べています。また「欧州委員会と開発者に対して柔軟性と対応力を示し、彼らのフィードバックに耳を傾けて取り入れてきた」と述べ、EUユーザーのプライバシーとセキュリティを保護するための様々な仕組みを確立したとしています。
一方、Metaに関しては人々のデータが広告に使用されることを避けるために不当に料金の支払いを求めているのかいないのかが調査されます。
Metaの広報担当者は、EUにおける広告を代替する、(FacebookとInstagramにおける広告削除)サブスクリプション導入は「多くの業界で確立されたビジネスモデル」だと述べました。Metaは「DMAを含むいくつかの重複する規制義務に対処するため、広告なしのサブスクリプションを設計した」「われわれは委員会と建設的に関与し続ける」としています。
そのほかとして、Googleが、検索結果に自社商品やサービスを優先的に表示し、消費者を誘導していないかも調査対象の範囲に含まれるとのことです。Googleの親会社Alphabetは、この件についてコメントしていません。
EUによる今回の調査は、米国司法省がでアップルに対して独占禁止法の訴訟を起こした直後に発表されています。米国の訴訟では、政府といくつかの州がアップルに対し、モバイルアプリの独占力を助長し、ライバルに対して自社の製品に競合することを難しくしていると主張しています。
Bloombergによると、EUの調査は正式な開始後1年以内に最終的な判断を下そうとしているとのこと。EUは今月初め、アップルがApple MusicやiTinesのライバル(Spotifyなど)に対して十分な競争を妨げたとして18億ユーロ(約20億ドル)以上の罰金を科しました。
今回の調査は、企業の違反が判明した場合、最大で年間売上高の10%という罰金が科される可能性があります。また繰り返し違反が認められると、その上限は年間売上高の20%に引き上げられます。もしそんなことにでもなれば、罰金は上の約20億ドルとは比較にならない巨額なものになるはずです。
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