米国のジョー・バイデン大統領は、昨日上院を通過した「米国人を外国敵対勢力の管理アプリケーションから保護する法案」を含む一連の対外援助法案に署名しました。
これにより、TikTokを禁止する法案は成立し、TikTokを所有するByteDanceには、270日(9か月)以内にTikTok事業を米国企業に売却するか、サービスを停止する義務が発生します。またこの期限は大統領によって最大で360日(12か月)まで延長される可能性があります。
ただ、延長措置はおそらく、ByteDanceが法律に従い売却に向けた動きを示しているものの、期限内にそれが完了できない事情がある場合に採用されると考えるのが正しそうです。
TikTokは、今回の法案の成立に対して裁判所に異議を申し立てる予定だと述べています。
また、この法律に中国当局がどのように対応するのか、TikTok事業やそのサービスの核心部分であるアルゴリズムを、米国に言われるがまま売却することを許すのかといったことが、今後の争点として残ります。
TikTokの最高経営責任者(CEO)ショウ・チュウ氏は水曜日、TikTokへの投稿で「間違いなく、これはTikTokの禁止だ。そしてあなたと、あなたの声を禁止するものだ」「これは全く皮肉なことだ。なぜなら、TikTokにおける表現の自由は、自由の象徴たる米国の価値観を反映しているからだ」と述べました。