アトラシアンは、同社製品およびGoogleドライブやGitHubなどサードパーティのサービスを横断してAIが情報を学習し、統合的な検索やチャットによる回答を実現することでユーザーを支援してくれる新しいAIサービス「Atlassian Rovo」を発表しました。
サードパーティも含めて社内の情報をAIが学習
同社は昨年(2023年)に同社のそれぞれの製品にAIを搭載した「Atlassian Intelligence」を発表し、提供を開始しています。
参考:アトラシアンが製品群にAIを搭載。社内文書や共有情報を学習し、自然言語で社内の情報やプロジェクト進捗などを質問できる「Atlassian Intelligence」発表
Atlassian Intelligenceは、例えばプロジェクト管理ツールのJira Softwareでは、AIがテスト計画の策定をしてくれ、情報共有ツールのConfluenceでは、ミーティングの文字起こしからAIが決議事項とアクションを自動的に箇条書きにしてくれます。あるいは社内用語や社内やチーム特有の略語なども理解し、AIによるチャットで質問すると回答してくれるなど、同社製品の情報を基にAIが機能するものでした。
今回発表された「Atlassian Rovo」は、同社製品に加えてGoogleドライブ、Microsoft Sharepoint、Microsoft Teams、GitHub、Slack、FigmaなどのサードパーティによるサービスをAIが横断的に学習し、ユーザーを支援してくれるものです。
さらにAPIを通じて社内のカスタムアプリケーションにも接続可能です。
サービス横断の検索や、AIとのチャットが可能
Atrassian Rovoは以下の主な機能を提供します。
サービス横断的な検索
接続したサービス全体に対して検索を実行し、ユーザーの現在の作業にもっとも関連性の高い情報を結果として一覧表示してくれます。
AIとのチャット
サードパーティのサービスの情報まで含めて学習したAIとチャットで対話することにより、質問に対する回答を得るだけでなく、AIに新しいアイデアの生成や役立つフィードバックを得ること、問題の解決などのを支援してもらうこともできます。
Atlassian RovoのAIはその他にも、マーケティングやPRのためのコンテンツの生成、Jiraのバックログの整理、Confluenceページの整理、コンテンツを指定の書式に合わせるなどの手間のかかるタスクの自動化など、さまざまなタスクの効率化を支援してくれると説明されています。
この記事は新野淳一氏が運営するメディア「Publickey」が2024年5月13日に掲載した『アトラシアン、新AIサービス「Atlassian Rovo」発表。GoogleドライブやGitHub、Slack、Teamsなど同社内外のサービスを横断してAIが学習、ユーザーを支援』を、テクノエッジ編集部にて編集し、転載したものです。