アップルはM2チップ搭載iPad Airを発表した際に、10コアGPUを搭載していると述べていました。
しかし先週、公式サイトの技術仕様ページなどを更新し、記事執筆時点では「9コア」に修正しています。
(▲画像:5月7日時点の表記)
6月4日現在ではこちらに改めており、GPUコア数を10から9へと減らしています。
(▲画像:6月4日時点の表記)
GPUコアを1個減らした件について、アップル広報は公式サイトを修正したことを認めつつ、発表したM2 iPad Airの性能は正確だと主張しています。
アップル関連情報サイト9to5Macに対して、アップルは以下の声明を出しました。
M2 iPad Air のコア数を修正するためにApple.com を更新しています。M2 iPad Air のすべてのパフォーマンスの主張は正確であり、9 コア GPU に基づいています。
つまり、公式サイトにある記述は「9コアGPUと10コアGPUを間違えた」ことを除けば、M2 iPad Airの性能に関する記述は全て正しかったという主張です。
「M1を搭載した前世代のiPad Airよりも50パーセント近く高速」という下りに変更はないが、実は10コアではなく9コアでテストした結果だったというわけです。
さらにアップル広報の声明には、続きがあります。
より高速なメモリ帯域幅と組み合わせることで、新しいiPad Airは、幅広い生産性タスクやクリエイティブなタスクにおいて、M1を搭載した前世代のiPad Airよりも50%近く高速です。また、A14 Bionicを搭載したiPad Airと比べ、新しいiPad Airは最大3倍高速なパフォーマンスをもたらします。
(▲画像:Appleの声明)
公式サイトの記述と見比べると「より高速なメモリ帯域幅と組み合わせることで」が加筆。要はGPUコアのみならず、新型iPad Air搭載の高速RAMも性能アップに貢献していると示唆しています。
ちなみにアップルが、9コアGPUを内蔵したM2チップ搭載デバイスを発売したのは、今回が初めてのことです。たとえばM2 MacBook Airでは、GPU8コア/10コアの二択となっています。
アップルはGPU9コア版M2を搭載した理由を明らかにしていません。GPU10コア版として製造したM2チップのうち、基準に満たないコアを無効にして9コアにした可能性もありそうです。