Made by Googleイベントで、Googleが今年のPixelスマートフォンPixel 9シリーズを正式に発表しました。
ラインナップは無印の Pixel 9 (6.3インチ198g)、ほぼ同じ大きさの Pixel 9 Pro (6.3インチ199g)、大型の Pixel 9 Pro XL (6.8インチ221g)、そして折りたたみの Pixel 9 Pro Fold (6.3インチ / 8インチ257g)。
Pixel 9 Pro XLは昨年でいう Pixel 8 Pro。8シリーズは高性能なProが欲しければ大型しか選べませんでしたが、今年はちょうどApple iPhoneのように、Pro が大小二種から選べるようになりました。
Gemini AI推しで全機種RAM増量、Tensor G4搭載
Pixel 9シリーズ共通の特徴はGemini AIを前面に、全機種で同じ Tensor G4プロセッサを採用し、RAMを大きく増量したこと。
テキスト・映像・音声を理解するマルチモーダルな Gemini Nano をスマホ上で快適に実行できるよう、無印 9 では昨年から50%増えた12GB、9 Pro / Pro XL / Pro Foldでは16GBのメモリを搭載します。
昨年の Pixel 8では当初、機種ごとに実行できるAI機能が微妙に違い、ユーザーからは差別化のための意図的な無効化ではないかとの声がありました。
GoogleはRAM容量を含め総合的な体験としての選択であるといった回答をしつつ、後のアップデートで最適化したとして、下位のモデルにも追加のAI機能を開放しています。
今年の Pixel 9シリーズについては、RAM容量の少ないPixel 9も、Gemini AI の機能は原則として同等とGoogleは説明しています。
無印9はPro共通のデュアルカメラ構成、Proは前面も42MP
カメラの強化も大きな特徴。無印はメイン広角と超広角のデュアル、Proは光学5倍望遠を加えたトリプルカメラの構成は変わりませんが、今年は無印の Pixel 9 も上位の Pro と同じ、50MPメイン広角(1/1.31インチセンサ)・48MP超広角(1/2.55インチセンサ)になりました。
昨年の Pixel 8では超広角が12MPだったため、画素数で4倍の大きな進歩です。
Proシリーズは、サイズを除いてほぼ同一の仕様 (正確にはXLのほうが急速充電がやや速くPixel史上最速。30分で9 Proは55%、9 Pro XLは70%)。
無印9と同じメイン広角・超広角に加えて、48MP光学5倍・超解像ズーム30倍の望遠カメラを搭載します。
9 Proのカメラで大きく変わったのは、前面カメラが昨年の10.5MPから42MPに、画角もウルトラワイド103度になったこと。
いくら背面カメラが強力でも、プレビューしつつ自撮りには前面カメラを使わざるを得ない1画面スマホとしては重要な進歩です。
画素数やイメージセンサのサイズ以外にも、Proでは全体の性能向上で動画でも超解像ズームをリアルタイムに適用したり、後処理の動画ブーストでは8K解像度への引き伸ばしもできるようになりました。
7年間のアップデート提供。ProはGemini Advanced半年つき
Pixelの利点として認識されつつあるアップデート保証は、Pixel 9 / 9 Pro / 9 Pro XLともに7年間のOSのアップデートとセキュリティアップデートを提供します。
上位の Pixel 9 Proと9 Pro XLについては、購入で6か月分の Google One AIプレミアムプランが付属。
GmailやYouTubeなどGoogleアプリに対応した高度なAI機能のGemini Advancedで、未読メッセージの要約や、動画の要約といった機能が利用できます。
価格と発売日
Google Store価格はそれぞれ、
Google Pixel 9
128GB 12万8900円 / 256GB 14万3900円
Google Pixel 9 Pro
128GB 15万9900円 / 256GB 17万4900円 / 512GB 19万4900円
Google Pixel 9 Pro XL
128GB 17万7900 円 / 256GB 19万2900 円 / 512GB 21万2900 円
すでに予約を受け付けており、Google Pixel 9 と Pixel 9 Pro XLは8月22日、Pixel 9 Pro は9月4日発売予定です。
(訂正:初掲載時、Pixel 9 Pro XLの発売日を誤って9月4日としていましたが、正しくは8月22日です。お詫びして訂正いたします)
Google Pixel 9 Pro Fold
折りたたみの Pixel 9 Pro Fold は、25万7500円からで9月4日発売。
初代からは縦横比も変えて内も外も大画面化・薄く軽くなる大刷新ですが、カメラ仕様についてはPro同等ではなく、一部については無印9を下回る性能となっています。