中国製の動画生成AIサービス「Hailuo」の紹介をし、その中でサブスクリプションサービスが待たれる、と2日前に書いていましたが、その日は意外なほど早くきました。本日(10月11日)スタートです。
Hailuoは、Runway Gen-3 Alpha、Luma Dream Machine、Pika、KLING、Viduと並ぶ、Text to Video(プロンプトで動画を生成する)とImage to Video(静止画から動画を生成する)の両方が可能なサービスです。
試したところ、特に日本人をはじめとするアジア系人物の一貫性を持った動画化に優れていることがわかっています。
ただし、機能は非常にシンプルで、プロンプトと画像からの動画生成ができるだけで、長さは6秒きっかり。延長機能もリップシンクもブラシやカメラエフェクトなどもありません。
このため、いくつか機能をつけてから有償化を図ると予想していたのですが、このままでサブスクリプションプランをスタートさせました。強気です。
では、新設されたサブスクリプションの仕組みを紹介しましょう。
■ざっくりすぎる有償プラン
Free、Standard、Unlimitedの3つのプランとなります。これまでのアカウントは自動的にFreeプランに移行。有償プランでは右下のロゴが外れ、2個の同時生成が可能。新機能への早期アクセスもできるようです。
Freeプランは毎日クレジット(画像を生成するためのポイント)が追加され、その枠内で生成が可能です。有償プランは月額9.99ドルのStandardプランと94.99ドルのUnlimited無制限プランという大雑把すぎる分け方。
Standardプランの方は1000クレジットが毎月付与されるのですが、6秒の生成で30クレジットを消費するので、33回、合計10分も生成できないことになります。
追加クレジットの購入はできます。1000クレジットが10ドル。
ちなみに筆者は今日だけで、31回分生成してしまいました。これは、回数無制限のUnlimitedプラン待ったなしでしょうか。
UnlimitedプランはRunwayにもあります。月額はほぼ同じ95ドル。実は現在最も活用しているのがこのRunwayで、その理由はいくらやってもそれ以上はお金を使わずに済むという点にあります。
しかし、Runwayには10秒の動画を10数秒で生成できるGen-3 Alpha Turboや、First FrameとLast Frame、40秒までのExtend、リップシンク、トリムといった機能が満載なのに対し、6秒分の生成しかできないHailuoに毎月95ドル払う価値があるのかどうか。
それでもStandardプランに加入後3日間はUnlimitedのフリートライアルができるそうなので、やってみたというわけです。
■無制限で使えるうちに作例を生成してみた
そんなわけで、前回の記事では試しそびれていたText to Videoをやってみました。このモードでは、プロンプト補助機能のオン・オフができるようになっています。作例は、プロンプト補助オンの状態で生成しました。
Image to Videoの作例はこちら。
やはり、日本人の動きをつけるのには非常に適していると言えるでしょう。特に動きのバランスの良さでは、KLINGやViduといった中国製サービスよりも良い印象があります。
筆者は今のところ、FLUX.1のLoRAで生成した画像を、まずはRunway Gen-3 Alpha TurboでImage to Videoして、うまくいかなかったらKLING、Viduでできないかやってみるというワークフローをとっています。
このフローのセカンドチョイスにHailuoが入ってきそうです。活用の場が増えてくれば、Unlimitedプランへのアップグレードも考えるかもしれません。
というわけで、Runway Gen-3 Alpha TurboとHailuo(ウォーターマークなし)を活用して作ったミュージックビデオです。