テスラのイーロン・マスクCEOは7月16日、「車内のインフォテインメントシステムでゲーム配信プラットフォームSteamのゲームをプレイできるよう取り組んでおり、おそらく来月にはデモができる」ことを明らかにしました。
テスラ車のインフォテインメントシステムのタッチスクリーンでは、「Tesla Arcade」と称して、これまでも『ソリティア』など単純なものから『The Witcher 3 : Wild Hunt』のような大作ゲームまでいくつかの人気タイトルがラインナップされていました。最近ではセガとのパートナーシップによって『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』なども移植されています。
さらに今年2月にマスクCEOは、テスラのゲーム機能に関して、特定のタイトルごとに個別に移植作業をするよりも、Steamゲームをテスラで動作させるほうが長期的には良いとの考えをツイートしていました。
テスラの車内におけるゲーム機能に関しては、昨年12月に一部のゲームタイトルが走行中もプレイ可能だったことが話題になり、安全性を問題視されました。そして米国運輸省高速道路交通安全局(NHTSA)からは運転への集中力を削ぐと指摘され、走行中の機能無効化を指示されています。
とはいえ、テスラは走行中でなくとも、たとえば出先での充電中の待ち時間を快適に過ごせるようにするため、より多くのゲームタイトルを提供したいと考えている模様です。Steamとの統合もその一環と言って良いでしょう。完全自動運転技術が実用レベルになれば、人々にとってクルマでの移動時間はまるまる暇な時間になるかもしれません。マスクCEOはその時間を退屈なものにしないため、エンターテインメントの提供が重要だとしていました。
Steamがテスラのインフォテインメントに統合されれば、ユーザーは膨大な数のゲームを利用可能になるはずです。ただ、テスラですべてのSteamのゲームがサポートされるのか、そうでない作品があるのかなどはまだ情報がなく、より詳しい情報が出てくるのを待たなければなりません。さらに現在テスラ車内で遊べるゲームの扱いがどうなるのかも気になるところです。
ちなみに最新のテスラに搭載されるインフォテインメントシステムは、そのGPU処理能力が10FLOPSに達するとも言われ、PlayStation 5やXbox Series Xといった最新世代のゲーム機と同等のパワーを備えるとされています。またUSB接続またはワイヤレスのゲームコントローラーに対応しており、車内のどの席でもゲームをプレイすることが可能です。
Source:Elon Musk(Twitter)
via:Electrek