10月12日のMeta Connectイベントで、Metaが最新のVRヘッドセット Meta Quest Pro を正式発表しました。
Meta Quest Pro は従来モデルの Quest 2比で大幅に薄型化・高画質化・高性能化を果たした高級モデル。
内側カメラでユーザーの視線や表情まで認識してアバターに反映できる表情トラッキングや、強化された外部カメラで自然に外界をシースルー表示してARと重ね合わせるフルカラーMixed Reality、単体で360度トラッキングが可能な新タッチコントローラなど、あらゆる点が進歩した次世代VRヘッドセットです。
ディスプレイ部分を薄型軽量化したほか、 バッテリーを後頭部に配置して装着時のバランスを改善した設計。
(訂正:当初「薄型軽量化」としていましたが、正確には薄型軽量化したのはディスプレイおよび本体部のみでした。お詫びして訂正いたします。
後頭部のバッテリーとストラップを含めた総重量は 772g。バランスは改善して感じる重さは変わるものの、Quest 2にEliteストラップを装着した状態とほぼ同じ重さです。)
光学系はパンケーキレンズを採用し、フレネルレンズだったQuest 2と比較して40%薄型化。液晶ディスプレイは片目につき1800 x 1920ピクセル。視野は水平106度、垂直96度。リフレッシュレートは90Hz。
Quest 2と比較して、ppi (対角1インチあたりのピクセル数)では37%増、ppd (角度1度あたりのピクセル数)では10%増加。
500個のLEDを個別制御するローカルディミングと、量子ドット技術によりコントラスト比はQuest 2比75%で向上、色域は30%拡大。
プロセッサには、MetaとQualcommの深い協業を通じて設計された初のプロセッサという Snapdragon XR2+ Gen 1を採用。
Meta Quest より50%増しの処理速度と改良された放熱設計で、大幅なパフォーマンス向上を実現したとしています。
RAMは12GB、ストレージは256GB。高解像度センサ(カメラ)はトラッキングやMixed Reality用が外部に5つ、表情や視線トラッキング用が内部に5つで計10基。
価格は1499ドル、国内では22万6800円から。本日より予約受付を開始し、10月25日に発売します。
Meta Connect 2022の基調講演でザッカーバーグが語ったところでは、Meta Quest Pro は現実の環境とVRをシームレスに融合できるMixed Realityの強化や、表現力豊かなアバターを通じて、遊びやレクリエーションだけでなくシリアスな仕事に活用できる、「コラボレーションとクリエーション」のための先進的VRヘッドセット。
ビデオ通話よりも対面に近いミーティングや、仮想ディスプレイを空間に並べたマルチタスクやプロダクティビティ用途、3D環境を使った共同作業など、生産性を高めるためのプロの道具としての側面を強調しています。
基調講演にはマイクロソフトのナデラCEOも登場し、Microsoft Teamのイマーシブミーティングや、Microsoft Windows 365をはじめMicrosoft 365のプロダクティビティアプリにQuestからアクセスできるようになるコラボレーションを発表しています。
Meta Quest Proは従来モデルの Quest 2の置き換えや後継機種ではなく、新たに設定される上位の製品ライン。Quest 2は購入しやすいコンシューマー向けのエントリー機種として、今後もMetaのプラットフォームのアップデートや新規コンテンツの提供は続きます。
基本的にはアプリもサービスも両対応で、表情トラッキングなど一部の機能についてはProが必要になる関係です。
MetaはQuest ProとQuest 2は相互に補完しあう位置付けとして、どちらのラインにも将来的には新機種が登場する予定。将来のコンシューマー向けヘッドセットの新機能や仕様にはQuest Proで学んだ知見を活かすとしています。
Meta Quest Pro: Our Most Advanced New VR Headset | Meta Store | Meta Store