VRヘッドセットMeta Questシリーズの一部で、ソフトウェアを最新のv72にアップデートすると動作しなくなる不具合が発生しています。現在、Metaはこの問題を解決したと述べ、一部では交換対応も行っています。
最初にこの問題が発生したのは12月初旬のことでした。Metaは当初、問題は新品のQuest 3Sにのみ発生しているとし、対応に取り組んでいることをユーザーに報告しており、しばらくの後に問題は解消されたかに見えました。
ところが、この不具合はQuest 2やQuest 3といった旧機種にアップデートを適用した場合にも現れ、ユーザーの視界には「Your device is corrupt. It can't be trusted(あなたのデバイスは破損しているため、認証ができませんでした)」とメッセージが表示され、それ以後何の操作も受け付けなくなってしまったとの報告が相次ぎました。
さらに12月25日の朝には、クリスマスのプレゼントとしてQuestを受け取った新規ユーザーから、同様の不具合が大量に報告(Questは初回起動時に自動でアップデートを適用するため)されるようになりました。たとえば、Reddit投稿者のPhysical-Slip5049は、クリスマスプレゼントとしてeBayから入手した未使用品の中古Quest 2を入手したといい、これを25日の朝に子どもが起動したところ、自動的にアップデートが実行されたうえ、画面の指示どおりにリセットをした結果、まったく機能しなくなったと報告しています。
テクノロジー情報サイトPCMagによると、問題はすべてのデバイスに発生するわけではないとのことです。また当初はMetaも混乱していたようで、古いQuestを使用していて不具合に遭遇しサポートに助けを求めたユーザーが、保証期間外を理由に対応を断られたケースもあった模様です。
Metaはその後、問題のv72アップデートの配布を停止し、初回起動のデバイスにはひとつ前のv71アップデートがダウンロードされるように変更しました。そしてQuest 3Sユーザーに対しては、デバイスが問題の対象になっているか判断するウェブページを用意しています。このページでは、ログイン後に「ご使用のデバイスが問題の影響を受ける場合は、交換用のQuestデバイスを無料でお送りします。また、お客様をサポートするという弊社の約束の証として、Horizon Storeクレジットを発行します」のメッセージが表示され、交換手続きを進めることができます。
Metaのフォーラムは、ほとんどの問題は解決したとしつつ、Quest 2およびQuest 3ユーザーが不具合に遭遇した場合はヘルプセンターからMetaのサポートに連絡をとるよう呼びかけています。