手軽に全方位を撮影できる360度カメラ「Insta360シリーズ」から新製品「Insta360 X3」が登場しました。X3とある通り、2020年10月に発売されたInsta360 ONE X2(エックスと読みます)の後継機種となります。
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いずれの動画も再始動したヒップホップグループ「RIP SLYME(リップスライム)」のライブを撮影したものです(リップスライムの許可を得て撮影しています)。
横動画のほうはDJブースのそばにInsta360 X3を置かせてもらい、撮影したもの。Insta360 X3自体は固定して設置してあるにもかかわらず、映像は上下左右に動いていて、臨場感ある動画になっています。こちらはInsta360が無料で配布しているPCアプリで編集した動画です。編集時間は10分ほど。
縦動画のほうは、「どうやって撮ったんだろう!?」「すごい!」といった驚きがまずあったのではないでしょうか。これは、自撮り棒にInsta360 X3を取り付けて撮っただけの動画です。それをスマホに取り込んで画角を調整して書き出しました。取り込みと書き出しに20分くらいかかっていますが、編集時間はものの5分ほど。
ほかにもこちらの動画をご覧ください。この動画は京都錦市場商店街を歩きながら撮影したもの。Insta360のアプリでAIが自動編集してくれて、音楽もつけてくれています。動画内では看板にフォーカスするシーンなどがありますが、撮影自体はInsta360 X3を自撮り棒につけて、前を向いて普通に歩いているだけです。看板のほうに向いたりなどはしていません。360度全方位が撮影できているので、後から良い感じのところを抜粋できるというわけ。
このような動画を簡単に撮影できたり、AIがアプリで自動編集してくれたり、アプリで簡単に動画編集できたりするのがInsta360 X3なのです。
Insta360のスマホアプリを使えば、動画を撮影した「後」に自分の好きなようにカメラワークを再編集しつつ動画を切り出せるほか、スローモーションや2倍速早送り、特定の被写体を自動でトラッキングする機能などを使っての動画編集も可能です。
また、カメラ単体でもジンバルに載せているかのような手ブレ補正と水平補正が効いた動画が撮れるのも特徴。この機能が強力なため、ランニング時のほか、自転車やバイクに固定しての撮影などであれば、ブレがほぼなしの撮影ができます。
そのほか自撮り棒が消える処理を施す機能も備えています。自撮り棒を最大まで伸ばすとドローンで撮ったような映像が撮影可能です。
X3で追加またはアップグレードされた撮影モードは、4Kシングルレンズ撮影、360度アクティブHDR、常に自分にフォーカスする60fps動画が撮れるミーモード、4K 120fpsバレットタイム、8Kタイムラプス、ドライブレコーダー的に使えるループ録画など。バッテリー容量が大きくなり、タッチスクリーンがより大きくなったことでInsta360 ONE X2より使い勝手が上がりました。
上記のように360度で撮った写真を切り抜いて使えたり、10秒ほどの動画にしてTwitterなどにアップしたりもできます。スマホだと難しいアングルで写真が撮れるのが面白いです。
今回、1か月ほどInsta360 X3を使用してみましたが、筆者が思う360度カメラの魅力は、記事内で紹介したような面白い動画や写真が撮れることと、とりあえず撮影しておけばその時気づかなかったものをあとで見返して発見できる楽しさです。
iPhoneをはじめとするスマートフォンの写真・動画もクオリティがあがり、アクションカメラやミラーレス一眼を改めて購入しなくても良いと思う人がおそらく増えている昨今。画質の綺麗さとは違った「驚き」「不思議」「このカメラじゃないとできない」、そんな写真や動画が撮れるInsta360 X3は、スマホカメラと違った魅力があります。
散歩でも旅行でもご飯会のようなイベントでも使えるので、気になった方は検討してみてはいかがでしょうか。Insta360 X3の価格は6万8000円。Insta360公式サイトInsta360.comやAmazon.co.jp、家電量販店などで購入できます。