Googleは11月3日(現地時間)、Chromebook上でSteamゲームが遊べるSteam on ChromeOSをベータ版に移行すると発表しました。ChromeOS 108のBetaチャネルで利用できます。
3月にアルファ版としてリリースされたSteam on ChromeOSですが、利用できるCPUが第11世代のCore i5またはi7のみ、サポートデバイスも7モデルのみとかなり限定的でした。
アルファ版なので仕方がないところではありますが、やはりコミュニティからはより多くのデバイスで試したいという声が多く寄せられていたとのことです。
このため、ベータ版ではあらたに第12世代のCoreプロセッサとAMD Ryzen 5000 Cシリーズのサポートを追加。加えて、最小要件がCore i3とRyzen 3に引き下げられています。
またサポートデバイスも20機種に増加しました。なお、RAMの最小要件は8GBですが、快適にプレイするにはRAM 16GBとCore i5 / Ryzen 5以降が推奨されています。
ベータ版では、仕様にいくつかの変更も加えられています。その1つがストレージ管理。アルファ版ではゲームのインストールサイズに基づいてストレージを管理していましたが、追加コンテンツのダウンロードがなどにより、ストレージ不足になることがあったとのこと。
このため、ベータ版ではスパース(事前に仮想マシンの最大領域を割り当てて置き、必要になった場合に最大サイズまで拡大していく技術)とメモリのバルーニング(使用していない仮想メモリを効率よく割り当てる技術)を使用。
これにより、Linux上でWindowsゲームを動作させる互換レイヤーであるProtonのファイルアクセス性能を向上させるなどのメリットもあるとしています。
また、フルスクリーンでゲームをプレイしている場合でもChromebookのバッテリー残量を確認できるよう、ゲーム画面上に電力に関する通知を表示できるようなりました。
このほか、DirectX 12やVulkan 1.3などの主要なグラフィックライブラリサポートが追加され、VulkanやDirectXを利用するタイトルでは、CPUのオーバーヘッドを減らすことでバッテリー駆動時間が改善されているとのことです。