SpaceXが運営する衛星インターネットサービスのStarlinkに筆者が申し込んだのが10月11日。それから1カ月ちょっと経ちましたが、最近になってStarlinkに関する2つの動きがありました。
一つは加入時に送られてくるアンテナの変更。もう一つは、レジデンシャルという従来プランに加え、RVという日本では提供されていなかったプランが投入されたことです。
まず、アンテナについて。
最近Starlink加入者に届けられるアンテナがこれまでのものとは違うことが多数報告されています。10月の日本におけるサービス開始段階で届けられたアンテナは直径約60cmの円形(Circular)アンテナでしたが、11月10日ごろからユーザーに配送されたアンテナが30.3×51.3cmの長方形(Rectangular)アンテナに変更されているようです。
▲新型アンテナのサイズ
筆者が使っているアンテナは旧型のCircular。スタートレックのエンタープライズ号に似ているというのはうれしいのですが、米国などではすでに新型になっていたのに日本では旧型在庫処分かよ、というちょっとがっかり感もありました……。
Circularで使えるオフィシャル周辺機器は屋根に設置するための2種類のマウント、ポールに接続するためのパイプアダプターが用意されていますが、Rectangularの場合には遥かに充実しています。
設置工事で便利そうなのが、2種類のウォールマウント。屋根に近いところの外壁に設置します。ShortとLongがあります。筆者宅の場合はこれのLong(12,000円)が使えると便利だったかもしれません。
▲Longウォールマウント
地面に突き刺してコンクリートで固めるGROUND POLEマウントが必要な人もいるのではないでしょうか。ポールは225.8cmの長さですが、60cm分を地中に埋め込みます。価格は10,200円。
▲GROUND POLEマウント
ケーブルの長さはCircularが30mに対してRectangularは23mと短いのですが、ケーブルの脱着が可能で、45.7mのオプションケーブル(18,700円)、その半分の長さのケーブル(14,700円)もあります。
▲オプションの延長ケーブル
▲Starlinkトラベルケース
さらに、RVオプションやPortabilityオプションでアンテナを移動させる場合に便利なハードシェルトラベルケースも用意されています。価格は36,600円。アンテナを背負って移動できます。
レジデンシャルプランとRVプラン
そして、RVプランが利用可能になっていることも確認しました。
公式ページではまだRVサービスは申し込めないとなっていますが、レジデンシャルユーザーからの移行は可能になっているのです。
▲公式ページにはサービスはまだ提供されていないとあるが
サポートページでは、RVの制限について、次のように説明しています。
Starlink for RV とポータブル ユーザーの場合はベスト エフォートでサービスが提供され、特に提供状況マップで "低容量" とマークされているエリアでは、定置型ユーザーよりもサービス レベルが低下することが予想されます。サービスの質の低下は、ピーク時に、"低容量" エリアで最も顕著に発生します。
筆者宅では調子のいいときには200Mbps以上出ますが、100Mbpsを切ることもあります。自宅には1Gbpsの光回線を引いているので、バックアップとしては数十Mbpsあれば十分。回線スピードについてはそれほどデメリットには感じません。
それよりもメリットが大きいのは、プランの一時停止と再開。
料金は月額12,300円から15,100円に上がりますが、Starlinkの提供範囲内の場所ならどこでも使用でき、必要に応じて一時停止または一時停止解除できることなど、メリットも大きいです。レジデンシャルは、いったん始めたら解約しか残されていないので。
現時点ではサービスをレジデンシャルからRVに変更すると、レジデンシャル に戻せなくなりますが、それでも自分の使い方だとRVの方が良さそうです。
筆者はクルマを持っていないので、アンテナ一式を積んで旅行先で高速ネット回線を使うことはありませんが、いざという時の高速衛星インターネット回線をゼロ円運用できるということのメリットは大きいものがあります。
それで本日、サービスを切り替えました。あまりの簡単さに拍子抜け。これで、請求の締め日でサービスをオン・オフできるようになりました。通常はオフにしておいて、必要なときに、Starlinkのマイページにアクセスしてオンにするだけでいいのです。
▲あまりにあっさりとプラン変更
¥21,640
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
¥17,580
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)