イーロン・マスクの衛星インターネットStarlink、2カ月連続の価格改定。アンテナ・月額料金半額に驚愕した(CloseBox)

テクノロジー Space
松尾公也

テクノエッジ編集部 シニアエディター / コミュニティストラテジスト @mazzo

特集

12月10日に書いた記事で、イーロン・マスクがCEOを務めるSpaceXの衛星インターネットサービス「Starlink」の価格改定を報じましたが、本日1月13日4時過ぎに、再び知らせが届きました。「Starlinkの月額サービス料金改定について」という同じ文面です。まだ1カ月だぜ、イーロン。


前回の記事では、予期していなかった値下げに驚いたという内容でしたが、二度目となるとこちらも動じません。最近は円高傾向だし、為替レートに合わせてかなあ、と思って読んでいくと、たしかに値下げだけど、下げ幅がえぐい……。

筆者は、アンテナを移動して利用でき、使わないときは支払いを一時停止もできるRVプランを利用しているのですが、これが先月の13,700円から9,900円に引き下げるというもの。3,800円、27.7%もの大幅値下げです。下げ幅が大きすぎる。ちなみに先々月は15,100円でした。差額でTwitter Blueも余裕で払えます

そして、最も安い、固定住所プランのレジデンシャルを見ようとStarlinkのページを確認したら、さらに驚きが待っていました。

「高速、低遅延のブロードバンドインターネットを日本の離島、農村どこからでも¥6,600/月」とあります。12,300円から11,100円になっていたのが、初期価格のほぼ半額となっています。

そして、アンテナ料金(Wi-Fiルータ含む)がさらに驚き。いつ終わるかわからない、期間限定価格ではありますが、従来の73,000円が36,500円と半額に。そういえばうちのアンテナ、旧型なんだよな……。

月額6,600円となると、光インターネットのプランとさほど変わらなくなります。例えばNURO光は5,200円です屋根のアンテナ設置工事は筆者宅の場合ですと、5万円ほどでしたが、アンテナが安くなれば、工事費込みでも10万円以下ですみます。光回線を引いても、工事費などの初期費用はそれなりにかかります。アンテナ+月額料金を考えると、これはもう、イーロン・マスクは日本のインターネット回線を取りに来ているのではと思わせるほどです。

まだ提供されていない地域、例えば沖縄や小笠原諸島はありますが、それ以外の離島はほぼカバーしています。沖縄も、那覇近郊の一部地域では提供が始まっており、今年定員枠を拡大する予定のようです。

▲薄いブルーの六角形は、2023年に定員拡大とあります

Starlinkは、上空が開けた状態でないと安定した通信ができず、高速な光回線と比べると低速とはいえ、100~200Mbpsの速度と30msほどのレイテンシーで使えます。光回線がまだ届かない地域だけでなく、すでにサービスが提供されているところにとっても、新たな選択肢となるのではないでしょうか。

ちなみに筆者の家は、ソフトバンク光で安定したインターネット接続ができているのですが、先日ブレーカーを落としてネットが遮断された、そのときにもStarlinkの回線はちゃんと生きていました。大きめのポータブル電源を備えておけば、緊急時の回線確保にもなるのがこれで実感できました。次は、適当なスペックのポータブル電源を探しておこうと思います。


大きめのクルマを使う人であれば、キャンプや旅行用にもう1つ、RVプランの回線とアンテナを増設することを考えていいかもしれませんね。

《松尾公也》

松尾公也

テクノエッジ編集部 シニアエディター / コミュニティストラテジスト @mazzo

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