冬のEVは寒いし走らない…を改善する発熱式シートベルト「ヒートベルト」。身体を直に暖め電池消費軽減

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Munenori Taniguchi

Munenori Taniguchi

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自動車部品の独ZFが、ヒーターを仕込んだ自動車用シートベルト「ヒートベルト」を開発、CES 2023で発表しました

寒いこの時期、エンジンの排熱を利用できない電気自動車は暖房にバッテリーの電力を使用するため、航続距離が短くなってしまうのが問題とよく言われます。また、ZFいわく、電気自動車のバッテリーはだいたい周囲温度が摂氏20~40度の範囲で最も効率良く機能設計であるため、気温が氷点下に下がるような寒冷地では航続距離が最大30%も短くなるとのことです。

そこで、ZFはシートベルトに電熱線を編み込み、電気毛布のように暖かくなれば、(シートベルトが身体に触れる)肩から胸、腰回りを暖めることができ、さらにシートヒーターと併用することで、前後から身体を暖めることができると考えました。そうすれば、室内の設定温度を上げる必要がなくなり、暖房を使用したときよりも航続距離を最大15%も延びる可能性があると説明しています。

もちろん、電熱線を編み込んだからと言って安全性が損なわれたりはぜず、また装着感なども通常のシートベルトと変わらないとのこと。

普通のガソリンやディーゼル車でも、エンジンを始動して暖房が効き始めるまでは、車内で寒い思いをするのは同じことなので、できればこの「ヒートベルト」は電気自動車以外のクルマでも使えるようになって欲しいところ。しかし、発表時点ではいつ頃これを装備した自動車が市場に出てくるのか、追加コストがどれぐらいかといったことは明らかではありません。

それでもこの年末年始、買ったばかりの電気自動車で帰省してみたら思いのほか航続距離が伸びず、充電スポットを探してヒヤヒヤした人には気になる装備かもしれません。


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《Munenori Taniguchi》
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