長らく開発のうわさが伝えられているAR/VR(またはMR)ヘッドセット「Reality Pro(仮)」が、6月のアップル開発者向けイベントWWDCで発表されるとの予測が報じられています。
Reality Proは2017年に、Bloombergの記者Mark Gurman氏が「アップルがVRまたはAR用ヘッドセットを開発している」と報じて以来、たびたびうわさが伝えられはするものの、いっこうに姿を現す気配はありません。予想される発売時期も、伝えられるたびに後ろ倒しにされ、直近では4月にも発表されると言われていました。
しかし、Gurman氏による最新の情報では、この機能に関するハードウェアおよびソフトウェア上の問題を解決するため、Reality Proは予定されていた4月には間に合わず、アップル恒例のイベントである6月のWWDCでの発表に延期になったとされています。また発売のタイミングは年内を予定するものの、こちらはさらに変わる可能性があるとのことです。
このヘッドセットは1台で拡張現実(AR)と仮想現実(VR)の両方に対応すると言われています。機能面ではFaceTimeの通話相手をリアルにレンダリングする機能、映像の拡大縮小や音量、明るさなどを調整可能なデジタルクラウンの搭載、アイトラッキングおよびハンドトラッキングによるさまざまな操作に対応するなどとうわさされ、非常に高機能な製品になることが期待されています。また、AR/VRコンテンツ開発の面では、Siriを使って開発を支援する仕組みが導入されるとも言われています。
今回の延期のお知らせはもう何度めか分からないぐらいではあるものの、完璧主義のアップルだけに、最後の調整段階が長引いているのかもしれません。
なお、うわさされる機能がすべて本当だとすれば、その価格は相当に高額になることが予想されます。Gurman氏は約3000ドル(約40万円)とその予想価格を伝えています。願わくば、この製品が発売される頃には、いまよりも円高になっていて欲しいところです。
ちなみに、アップルは例年、WWDCより前の3月または4月にも新製品関連のイベントを開催しています。Gurman氏はこの時期には「15インチMacBook Air」や「新型Mac Pro」、また「iPhoneに関するアップデート」などの発表があるかもしれないと予測を述べています。ただ、目玉になるはずだったヘッドセットの発表が6月にずれ込むのであれば、春のイベントそのものがキャンセルになる可能性もあるかもしれません。