漫画家の松本零士さんが2月13日、急性心不全で亡くなりました。85歳でした。
松本零士さんといえば、「銀河鉄道999」「宇宙海賊キャプテン・ハーロック」「クイーン・エメラルダス」「新竹取物語 1000年女王」「ミライザーバン」といった、登場人物がクロスするSF世界を構築したことで知られています。
メーテル、エメラルダス、スターシア、森雪といった儚げでありながら強い意志を持った女性、大小無数の計器(レイジメーター)で埋め尽くされた艦橋、飛行船、蒸気機関車をモチーフにした宇宙船は多くのSFファンを魅了し、後世のSFデザインに大きな影響を与えました。
一方で、アニメ「宇宙戦艦ヤマト」vs.「大ヤマト」の著作権、槇原敬之さんの歌詞をめぐる裁判で敗れたこともありました。
松本零士さんが住んでいた東京・大泉学園には、メーテルをゆるキャラにした「ゆめーてる商店街」、メーテルと鉄郎の等身大ブロンズ像があり、駅メロはゴダイゴ版「銀河鉄道999」が流れ、999の車掌さんが名誉駅長を務めています。
▲訃報が伝えられた2月20日、大泉学園駅のメーテルと鉄郎像には花束が添えられていた
▲999の車掌さんは大泉学園駅の名誉駅長
また、東京湾を走る「ヒミコ」「ホタルナ」、その3号機である「エメラルダス」はいずれも松本零士さんがデザインした流線型の美しい船で、実際に乗船することができます。エメラルダス、メーテル、鉄郎による観光アナウンスもあります。宇宙を「うみ」と呼ぶ人たちにとっては一度は乗ってみたい船です。