Amazon Web Services(AWS)は、ジェネレーティブAIをAPI経由で利用できる新サービス「Amazon Bedrock」を発表し、ChatGPTに代表されるジェネレーティブAI市場に本格参入することを明らかにしました。
併せて、Amazonの20年にわたる機械学習の経験を基に開発されたとされる、人間と自然言語で対話し質問に回答でき、要求に応じた文章の生成や要約などが可能で、不適切な入力や出力を検出し拒否するように設定された大規模言語モデル「Amazon Titan」も発表しました。
下記はAWS CEO Adam Selipsky氏のツイート。
Amazon Bedrockは、API経由でジェネレーティブAIの機能を提供します。開発者はAmazon BedrockのAPIにアクセスすることで、アプリケーションにジェネレーティブAIの機能を組み込むことが可能になります。
Amazon Bedrockで利用可能なAIモデルは以下の4つです。
Amazon Titan:Amazonによる大規模言語モデル。前述の通り、人間と自然言語で対話し、テキストの生成や要約などが可能
Claude:Anthropicによる大規模言語モデル。対話やテキスト処理が可能
Jurassic-2:AI21 Labsによる大規模言語モデル。スペイン語、フランス語、ドイツ語、ポルトガル語、イタリア語、オランダ語の多言語に対応したテキスト生成が可能
Stable Diffusion:Stability AIによるAIモデル。精緻な画像の生成が可能
Amazon Bedrockは、Amazon S3にある20件程度のラベル付きサンプルを読み込ませることで、大量のデータに注釈を付けることなく簡単にAIモデルを微調整することができると説明しています。
例えば、小売業者が過去のキャンペーンで効果のあったキャッチコピーと関連する商品説明をラベルを付けて読み込ませることで、Amazon BedrockがソーシャルメディアやWebサイト向けの新しいキャッチコピーの案を生成してくれると説明。
また、これら学習に使われるデータは暗号化され、顧客の仮想プライベートクラウド内でのみ扱われるとも説明されています。
Bedrockは現在限定プレビュー中で、利用申し込み受付中。大規模言語モデルのAmazon Titanも特定の顧客に対するプレビューを行っており、今後数カ月を経て広範囲に展開していく計画です。
この記事は新野淳一氏が運営するメディア「Publickey」が2023年4月10日に掲載した『AWS、API経由でジェネレーティブAIを利用する新サービス「Amazon Bedrock」を発表し、ジェネレーティブAIに本格参入。テキスト生成、文章要約、画像生成など』を、テクノエッジ編集部にて編集し、転載したものです。