ウォズニアック氏、ジェネレーティブAIの悪用に警鐘。見破りにくい詐欺や偽情報の生成など

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Munenori Taniguchi

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アップルの共同創業者として知られるスティーブ・ウォズニアック氏は、最近のジェネレーティブAIの急速な進歩に関する取材に対し、この技術が悪人に利用されることを心配していると述べました。

ウォズニアック氏はBBCのインタビューに対し、「AIはとても賢く、自らの素性を隠して他人を騙そうとする人々にも開かれている」と述べ、AI生成のコンテンツはその旨を明確に表示するべきであり、規制も必要だと主張しました。


ここ最近の「AI」という言葉は、例えば文章による質問に対して、人間のような答えを返すチャットボットや、画像に何が写っているのか認識するシステムなど、従来であれば人間の知性が必要だった作業を実行できるコンピューターシステムを指して使われています。

ウォズニアック氏は、AIには感情がなく人間に取って代わることまではないと考えているものの、ChatGPTに代表されるシステムが「とても知性ある」文章(による回答)を出力できることから、これが悪用されれば厄介なことになると警鐘を鳴らしています。

そして、「AIによって生成され、一般に公開されたものに帯する責任は、それを公開した人たちが責任を負うべき」だと主張。「何でも許されると思っている」大手IT企業に責任を果たすよう求める規制が整備されることを望むとしています。

ただ、一方でウォズニアック氏は規制当局がAIについて正しく理解できるかどうかについては懐疑的だとし「私は一般的に見て、金儲けをしようとする力の方が強いだろうと思う」と述べました。そして「テクノロジーの進化を止めることはできないが、詐欺や個人情報を盗もうとする悪意ある試みを見抜くために、人々をよりよく教育することは可能だ」としました。

ちなみに、ウォズニアック氏は3月、GPT-4やそれよりも強力なAIモデルの開発を、一時停止するべきだと主張する公開書簡にイーロン・マスク氏らとともに署名していました。

また、ウォズニアック氏の古巣であるアップルのティム・クックCEOは、四半期決算の報告の場で、AIシステムの可能性は「非常に興味深い」と述べたものの、まだ「解決すべき数多くの問題」があるとし「慎重に、思慮深く製品に取り込んでいくつもりだ」と述べていました。

アップルはiPhoneをはじめとする製品に対し、Siriをはじめ衝突や転倒検出など、AIと機械学習を組み合わせた機能をすでに盛り込んでいます。また、Siriの機能改善のため、新しい自然言語生成機能 (NLG)が開発中とうわさされています。


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《Munenori Taniguchi》
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