クロアチアの電動ハイパーカーメーカーRimac Automobiliが、2021年より市販バージョンを展開している「Nevera」を用い、1日で23もの世界記録を打ち立てたと発表しました。
これにより、Neveraは電気自動車のパーフォーマンスに関するほぼすべての世界記録を手中に収めたと豪語しています。
記録へのチャレンジが行われたのはドイツにある約4kmのストレートを持つテストコース。RimacはDewesoftおよびRaceLogicという、モータースポーツおよび自動車試験技術をもつ第三者企業による独自の検証を経て、記録の正確性を確認しています。
まず最初に紹介するのは、静止状態から400km/hに到達する加速タイムを計測する0-400km/h。Neveraはこの加速を21.31秒でこなして世界記録を更新しました。また静止状態から加速して400km/hに到達後、再び静止するまでの制動時間も含めた0-400-0km/hでも29.93秒を記録し、従来の世界記録を1秒以上短縮したとのこと。この記録には、ただ加速がバカ速いというだけでなく、400km/hからの急制動という過酷な条件に対応できる強力なブレーキと、加減速両面で最高のグリップを発揮するタイヤも必要でした。ただしタイヤは決して特殊なものではなく、公道/サーキット両用のミシュラン「Pilot Sport Cup 2 R」を履いていました。
その他に特筆すべき項目としては、時速0-60mph加速で、このクルマの公式記録である1.85秒よりも0.11秒速い1.74秒を叩き出してもいます。今回記録を出した23項目は、いずれも加速と制動に関するものでした。
達成された記録の完全なリストは以下のとおりです。
Rimacは2009年に設立された若い電気自動車メーカーですが、その技術には定評があり、アストンマーティンとの協業、ポルシェによる出資、さらには伝統あるブガッティの経営権取得など様々な活躍を見せています。ちなみに、Rimacの正しい発音は「リマック」ではなく「リーマツ」。創業者の名であるMate Rimacの読みは「マテ・リーマツ」です。