5月25日開催のPlayStation Showcaseで、ソニーがPS5ゲームを遊ぶためのリモートプレイ携帯ゲーム機、開発名『Project Q』を公開しました。
Project Q はDualSenseコントローラを左右に割って、あいだに8インチのHD画面を挟んだような形状のハンドヘルドデバイス。
スタイルとしてはPSPやPS Vita、Nintendo SwitchやSteam Deck 等々と同じ携帯ゲーム機ですが、ゲーム自体はPS5で動かし、Qに映像としてストリーミングして遊ぶリモートプレイ端末である点が特徴です。
WiFiの範囲でしか遊べない、原理的に若干の遅延がある等の制約はありつつ、リモートプレイなのでPS5ゲームが原則すべてそのまま遊べることが利点。
移動中にサッと取り出して遊ぶ携帯機というより、テレビの前に座らなくても家中どこでも、寝転がっても遊べるロケーションフリー&姿勢フリーな「PS5用WiFiディスプレイ&コントローラ」周辺機器のような立ち位置です。
現時点で分かっているのは、年内発売予定であること、ディスプレイが8インチHD であること、ゲームはPS5にインストール済みである必要があること、PS5コントローラのフル機能が使えることなど。
追記: ソニーによれば、ストリーミングは最大1080p 60fpsまで。
据え置きゲーム機でフルバージョンのゲームを動かし、リモート端末で遊ぶリモートプレイは、PS3とPSPの時代からいち早くソニー製ゲーム機が対応してきた機能です。
PS5でもモバイル向けにリモートプレイアプリを提供しており、任意のスマホやタブレットとコントローラでPS5のゲームを遊ぶことは従来から可能でした。
スマホやタブレットと合体するコントローラや、Androidベースのコントローラつきストリーミングゲーム機も各社が販売するなかで、単に純正品が出た以外の利点としては、アダプティブトリガーやハプティックフィードバックなど、PS5 DualSenseコントローラ独自の機能がフルに使えることがあります。
リモートプレイはローカルWiFi以外にもインターネット経由で遊べるため、もしProject Qも同じ仕様なら、自宅のPS5をリモートプレイ接続受付可能な状態にしておき、出先でPS5ゲームを遊ぶことも可能になります。
ソニーによれば、必要なネットワーク帯域は最低5Mbps、推奨15Mbps以上。
ストリーミングゲームの一般論でいえば、ゲームの種類によっては遅延がクリティカルになることもありますが、アクション性が高いゲームであっても、たとえば周回や素材集め、探索のようなパートを隙間時間にリモート端末で遊び、本格的に遊びたいときや遅延が気になる対人戦はテレビで等と使い分けることもできます。
「PS5にインストールされたゲームを」とあることから、あくまで自宅のPS5からストリーミングする前提で、クラウドゲームには(少なくとも発売時点では)対応していないようです。
追記:ソニーによると、PS Plusプレミアム加入者向けサービスのクラウドストリーミングゲームには対応しないとのこと。
なおソニーはPS5周辺機器として、初のワイヤレスステレオイヤホンも発表しています。
こちらはPS5やPCとは低遅延のロスレスワイヤレスで接続し、同時にスマホとも(Bluetoothで)接続できる製品。
スマホのアプリで音声チャットしつつPS5といった場合に便利そうな製品です。