Appleが発表したiPhone 15シリーズは、Lightningを廃止してUSB-Cを採用したことが話題ですが、充電については最大15WのApple独自規格MagSafeワイヤレス充電と、汎用のQiワイヤレス充電に従来どおり対応します。
加えて、新たなワイヤレス充電規格であるQi2についても対応することが分かりました。リリースでは「将来のQi2ワイヤレス充電への対応」を明記しています。
Qi2とは、ワイヤレス充電規格を策定する業界団体 Wireless Power Consortium(WPC)が2023年1月に発表したばかりの次世代規格。
WPCのメンバーでもあるAppleから提供を受けたMagSafe技術をベースにしており、MagSafe同様にマグネットの位置合わせができる点が特徴です。いわばApplel以外にも開放された普及版MagSafeです。
製品は2023年末までにリリース予定とされており、すでにAnkerやBelkinなどがQi2対応のワイヤレス充電器を予告しています。
肝心のiPhone 15シリーズでのQi2対応ですが、予定があるだけで、数値的なものは何も示されていません。MagSafeと比較して優位性があるのかどうかといったこともまだ不明。
規格を策定したWPC側では、Qi2は当初MagSafeと同じく15W充電をサポートし、その後より高出力な充電に対応すると発表していました。
従来のQi規格は15Wの急速充電にも対応しますが、iPhoneでは15W対応の充電器とQi充電パッドを使っても、MagSafeの半分にあたる7.5Wまででしか充電できない仕様となっています。
このため『MagSafe(互換)対応』のマグネットを備え、『15W対応』と書いてあるQi充電器を買ったとしても、現状では iPhoneでは7.5Wまで。Apple純正または正式なMagSafe充電対応のライセンス品を使えば倍の速度という状態です。
Qi2対応製品が市販されるようになり、iPhoneがQi2の15Wに対応すれば、本当に高速充電できるか気にせず汎用のQi2製品から選べるようになるはずです。