iPhone最新OS「iOS 17」は細かいアップデートを刻んで現在17.0.3(本体が熱くなる問題を修正)。そのiOS 17を使いこなすための短期集中連載の9回です。今回は、新モデル先行レビューも執筆した村上タクタさんによる、iPhoneの翻訳アプリ使いこなし術。
「iPhoneを使いこなすiOS 17徹底活用術」これまでの記事一覧
カメラを向けるだけで翻訳される
翻訳といえば『Google翻訳』というイメージが強い人も多いと思うが、iPhoneの翻訳アプリも非常に使いやすくて出来が良いし、年々改修されていて便利になっている。
テキストを入力して、翻訳することもできるし、音声入力も可能。翻訳された文章を再生してiPhoneから音声で発信することもできる。日本語側と英語側を対向表示にして、相互に使うことで、自分が使える言語以外の話者とのコミュニケーションが便利。
英語に堪能な人でも、フランス語や、ドイツ語、中国語、韓国語なども使えるとなると、便利なシーンは多いのでないだろうか? 言語の壁は世界との距離が近づくにつれ、邪魔なもの。それを、iPhone純正アプリで解決できるとしたら、助かる。
iOS 17で追加されたのはカメラを使ったリアルタイムの翻訳。
以前から、文章を写真に撮って翻訳することはできたが、iOS 17の機能はカメラを向けるだけでリアルタイムで翻訳してくれるところが新しい。
翻訳アプリを立ち上げ、カメラアイコンを表示し、カメラを向けるだけでご覧の通り。文字ブロックごとに翻訳された文章が表示される。
リアルタイム翻訳は、海外旅行時にメニューを見るのにも便利。
さらに、特定の文字ブロックをタップすると、ご覧のように翻訳されたテキストデータが表示される。これらの翻訳文章は、コピーしてペーストしたりもできる。
実際、翻訳が必要な時は、スピードや使い勝手も非常に重要。言葉の通じない海外の店で、買い物をしているシーンを思い浮かべて欲しい。前にいる言葉の通じない人に「待ってくれ」とは言えないのだから、可能な限りスムーズな使い勝手が必要なのだ。
言語をダウンロードしておけば、回線がなくても安心
海外に行って思うのが、言語について困っている時、インターネットに接続されているとは限らないということだ。
たとえば、渡航中の機内でメニューを見る時。もっといえば、急な腹痛に見舞われたりした時。ネットワークはないけれど、正確に細かい状況を伝えられた方がいい。
入国審査など、渡航後SIMを入手する前(最近はeSIMを事前に入手することが多いが)も会話できた方がいい。SIMを購入するための会話ができないということもあるだろう。
そんな時に役立つのが、オフラインの翻訳のための『言語のダウンロード』だ。言語をダウンロードしておけば、ネット回線がない場所でも翻訳機能を使うことができる。
英語が不得手な人(私だ!)は、日本語と英語を。英語は堪能という人なら、フランス語、スペイン語、中国語など利用頻度の高い言語をダウンロードしておくといい。
どこでも、一応言葉が通じるという安心感は絶大だ。
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