キヤノンマーケティングジャパンが、自分の話し声を周囲に聞こえにくくする減音デバイス『Privacy Talk』の先行販売を開始しました。
マスク型の減音デバイスにBluetooth接続のイヤホンとマイクを一体化しており、周囲に人がいる場所でも、会話を聞き取られることなくオンライン会議や通話ができるコンセプトです。
マスクとマイクが一体化したデバイスは以前からあり、深夜にボイスチャットしながら遊びたいゲーマー向けのシンプルな製品なども販売されていますが、Privacy Talkは減音にAMG社と共同開発した「音響メタマテリアル」技術を採用することが特徴のひとつ。
呼気の通り道を迷路のような構造にすることで、人の声に相当する周波数帯の音を効果的に吸収しつつ、空気の通り道を確保する仕組みと説明しています。
キヤノンMJによれば、減音の効果は1000Hz~4000Hz帯域についてマイナス20dB程度。
ただのマスク越しでも声はある程度聞こえづらくなるものですが、話者の声の大きさや性質、周辺環境にも依存するためか、あくまで「聞こえなくなる」ではなく「聞き取りづらくなる」との表現です。
用途として挙げられるのは、個室や防音ブース要らずのオンライン会議、オンラインゲームのボイスチャットや語学レッスン等々。
マスク型、かつ空気の経路を迂回させる原理から内部に湿気がこもりそうですが、換気用のファンも内蔵します。
ファン音は音声用とは別のマイクで拾い、キャンセリングすることで相手にはクリアな声を届ける仕組み。
主な仕様は重量106g、Bluetooth 5.2 (SBC / aptX / aptX HDコーデック対応)、バッテリー駆動時間 約3時間、USB-C端子で満充電まで約1.5時間など。
応援購入サービス Makuake で先行販売を実施しており、本体のみで早割2万2000円、モバイルバッテリーつき2万3400円などのメニューが選べます。
近いコンセプトの製品としては、シフトールが減音マイク mutalk を販売しています。
VRヘッドセットと同時装着した絵面でも分かるとおり、こちらはVR機器との両立に最適化した仕様。
mutalk も外出先のカフェ等で利用できますが、外見からは Privacy Talk のほうが注目を集めづらいかもしれません。