元CEOサム・アルトマン氏の去就をめぐり大変なことになっているさなか、OpenAIはChatGPTモバイルアプリの音声会話機能を無料ユーザーも利用可能にしました。
OpenAIは9月、iOSとAndroidのChatGPTアプリを音声と画像の入力に対応させました。従来は有料のPlusプランとEnterpriseプランの利用者限定でしたが、今後は無料版ユーザーでも音声会話ができるようになります。
発表当時、この機能を課金ユーザー以外にも順次開放していくと述べていたため、ここ数日の動きと関係ない既定路線だったかもしれません。
なお、アルトマン氏とともに退社したグレッグ・ブロックマン氏も「ChatGPT Voiceがすべての無料ユーザーに提供されました。ぜひお試し下さい」と社外からお勧めしています。
OpenAIがX上で紹介しているデモには「チームにとってすごい長い夜で、腹ぺこだ。778人分には、16インチのピザを何枚注文すればいい?」など強烈なジョークも含まれています。同社の従業員数もほぼ同じ数であり、そのほとんどが現取締役会の辞任とアルトマン氏の復帰がない限り退職するとの意向を示していました。
この機能を使うには、画面の右下にあるヘッドホンのボタンをタップして喋るだけ。無料開放の直後はアクセスが集中したたえめかログインできませんでしたが、現在では問題なく利用できます。
これまでもOS側の機能で音声入力したテキストを送信することはできましたが、ChatGPTの音声会話機能はユーザー側でテキスト変換する必要なく、音声だけで連続して会話が可能です。
Siri やGoogleアシスタントの音声会話操作は、気の利いた受け答えをするようで基本的には用意されたフレーズを認識して定型的な回答をしますが、ChatGPTの音声会話はテキストの場合と同様にどんな言葉でも受け付け、会話の文脈を保持して答えられます。
いまやOpenAIは今後の先行きが見えない印象がありますが、誰もが不幸にならない落とし所になるよう祈りたいところです。