Googleはいよいよ、12月1日から休眠Googleアカウントの削除を始めます。今年5月に予告してから半年以上の猶予期間を経て、2年以上使われていない個人のGoogleアカウントが消される見通しです。
休眠アカウントの定義は「Googleアカウントが少なくとも2年間使用されていない、またはサインインされていない」ことです。
日本語のサポートページでは「無効なGoogleアカウント」と呼称され、非常に強いニュアンスとなっています。2年以上使われていないGoogleアカウントに関して、Googleはアカウントのほかアクティビティやデータを除去する権限を持っているとのことです。
消去されるデータには、GmailのほかGoogle WorkSpace(Googleドキュメント、Googleドライブ、Google Meet、Googleカレンダー)およびGoogleフォト内のコンテンツが含まれます。
また予告した当時、「アカウントを削除する前に、削除までの数ヶ月間にわたり、アカウントのメールアドレス再設定用メールアドレス(登録している場合)の両方に複数の通知を送信します」と述べていることから、該当する休眠アカウントには連絡が届いているはず。
とはいえアカウントの削除につき「作られてから一度も使っていないアカウント」から「段階的なアプローチを取る」と述べていたため、12月1日に気づいたとしても、少し時間の余裕はあるかもしれません。
この削除方針は個人のGoogleアカウントのみに適用され、職場や学校などの組織を通じて設定されたアカウントには適用されません。またGoogle Oneなど、Googleのサブスクリプションを登録している場合も除外されます。
Googleアカウントの有効性を維持して削除を回避するには、「使用中」(アクティビティ)と見なされることが必須です。具体的には、次のような操作がアクティビティに含まれます。
メールを読む、送信する
Google ドライブを使用する
YouTube 動画を見る
写真を共有する
アプリをダウンロードする
Google 検索を使用する
「Google でログイン」機能でサードパーティ製のアプリやサービスにログインする
これらアクティビティは、デバイス別ではなく、アカウント別に判定されます。つまり1台のスマートフォンで複数のGoogleアカウントを運用している場合は、それぞれのアカウントごとに上記の操作を行う必要があります。
なぜ休眠アカウントを消すかと言えば、長期間使われていない場合は乗っ取られる可能性が高いため。これらを野放しにしておくと、個人情報を盗まれたり、スパムや悪意のある攻撃の踏み台まで、あらゆることに悪用される可能性があるから、と説明しています。
もっとも、Googleは5月の予告直後「現時点ではYouTubeの動画を含むアカウントを削除する予定はない」と急きょ付け加えていました。過去の資料性が高いものや故人の動画が抹消されるのは理不尽だとの批判に応えた動きです。
ともあれ、「しばらくGoogleアカウントにログインしていないが、GmailやGoogleフォトのデータを消されては困る」向きは、早急に対応した方がよさそうです。