2023年のベストバイはHUAWEI Eyewear 2。電話やオンライン会議、通知の読み上げに大活躍。おすすめはOWNDAYSとのコラボモデル(石野純也)

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石野純也

石野純也

ケータイライター/ジャーナリスト

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慶應義塾大学卒業後、新卒で出版社の宝島社に入社。独立後はケータイジャーナリスト/ライターとして幅広い媒体で執筆、コメントなどを行う。ケータイ業界が主な取材テーマ。

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年末恒例ということで、ベストバイ的なお題をいただいた筆者。あれこれ考えてみましたが、スマホを除くと今年買ったもののなかで一番おもしろいアイテムだったのはファーウェイの「HUAWEI Eyewear 2」でした。

いわゆるオーディオグラスですが、完成度の高さには驚かされました。そして、本稿執筆中の今もかけています。

▲発売直後に入手したHUAWEI Eyewear 2。今年はメガネをかけるよう生活スタイルを変えたため、前から気になっていたこちらを購入することにした


“オーディオ”グラスといっても、音楽を聞くにはちょっと微妙なところはあります。耳をまったくふさがない完全オープンイヤー型なので、周囲がうるさいところだと音量をマックスまで上げてもあまり聞こえません。

そこまで大きくしても、「なんか周囲で音が鳴ってるなぁ」程度。電車の中などでも、そこまではっきりと聞こえません。ノイズキャンセリングがないから当然と言えば当然ですが。

ただ、逆に音を上げすぎると今度は音漏れが気になってきます。筆者はHUAWEI Eyewear 2をサムスン電子の「Galaxy Z Fold5」とペアリングして使っていますが、中程度より少し上げると、静かな部屋では他人にも何となく音が聞こえてしまうようです(家族で実験済み)。

こっそり音楽を聞いていたと思ったら丸聞こえになっていたのは、ちょっと恥ずかしい(笑)。電車の中だと、周りの迷惑にもなりかねないため、なかなか音量の塩梅が難しいアイテムと言えます。

▲スピーカーはテンプル(つる)部分に搭載されている。ここから直接指向性のある音を耳に向かって出す仕組みのため、周囲がうるさいと音が聞こえづらくなってしまう

そんな試行錯誤の末、結局、移動中にはイヤホンを使うことになってしまったのですが、こちらはこちらでほかにもきちんとした用途があります。

一番役に立っているのは、電話やオンライン会議。特に後者は、1時間以上続くこともあり、普通のイヤホンだと耳が痛くなってしまっていました。

HUAWEI Eyewear 2の装着感は、ごく普通のメガネと変わらないため、こうした悩みがありません。長時間のオンライン会議もバッチコイというわけです。いそいそと電話を取り出さずに、サッと着信に応じることができる点も重宝しています。

これに加えて役に立っているのが、通知の読み上げです。これがあると、スマホをポケットから取り出す頻度が下がります。

残念ながら、これができるのはAndroidのみ。しかもサードパーティアプリなり、メーカー側のカスタマイズなりが必要になりますが、やはりペアリングするならAndroidがお勧め。

Galaxyの場合、ルーチン機能を使えば、HUAWEI Eyewear 2に接続した際に自動で通知の読み上げをオンにすることができて便利です。中国メーカーの周辺機器を韓国メーカーのスマホが活かすという謎のコラボが実現しました。

▲HUAWEI Eyewear 2は、Galaxy Z Fold5とペアリングしている。なお、オンライン会議用として、別途iPad Proと接続することもある
▲Galaxyには、ルーチンという機能の中に、特定のデバイスに接続した時のみ通知の読み上げをする設定が用意されている。これを利用した

やはりイヤホンを常時身に着けていると、スマホの使い方が変わってきます。スピーカーフォンになってしまうビデオ通話にもサッと出られますし、SNSを見ていて気になった動画をそのまま音付きで再生できるのも魅力。

イヤホンを付け外しするわずらわしさから解放された結果、コンテンツの利用も増えている気がしています。

もちろん、常時身に着けようという気になったのも、このデザインがあってこそ。特にオススメなのが、メガネメーカーでもあるOWNDAYSとのコラボモデルです。

同社の田中修治社長が発表会で「年間350万本の販売データから、30~50代の日本人男女に最適なサイズを割り出した」と豪語していたように、コラボモデルは割とどれを選んでも何となく似合うような気がしました。

ブラックだけでなく、薄いブラウンもラインナップしていたため、筆者はこちらを選択。肌の色に近いため、顔なじみがよく、満足しています。


▲HUAWEI Eyewear 2をかけた筆者。自ら言い出さないと、誰もこのメガネがスマホとつながってるとは気づかないのがちょっと寂しい

欲を言えば、もう少しフレームが大きい方が目の錯覚による小顔効果があってよかったのですが、平均を取って作るこのサイズが限界なのかもしれません。この辺は、顔がデカい人ならではの悩みと言えるでしょう(笑)。

もっと小顔だったらよかったのに……とベストバイのはずなのに、なぜか若干残念な気持ちにもなってしまいました。製品に罪はないのですが(笑)。

ただ、筆者がHUAWEI Eyewear 2と併用しているジェントルモンスターのメガネは、もう少し大ぶり。そちらはデザインに振り切ったオーバーサイズのアイウェアという位置づけのメガネですが、筆者にはほどよい大きさでした。

ファーウェイも、以前のモデルではジェントルモンスターとコラボしていただけに、復活に期待したいところ。メガネは顔の一部というだけに、2本、3本買っておき、日によって付け替えられるといいなと思いました。

▲HUAWEI Eyewear 2と交互にかけているのが、大ぶりのメガネ。こちらは単なるメガネだが、かつてファーウェイとコラボしたジェントルモンスターのものだけに、イヤホン機能がほしくなってくる

それはさておき、HUAWEI Eyewear 2にはファーウェイモデルもありますが、見比べると、デザイン的にはOWNDAYSモデルの方がかけやすいのではないでしょうか。

やはり餅は餅屋ということで、OWNDAYSに限らず、こうしたコラボは来年以降も継続してほしいところです。米中摩擦のあおりを受け、海外市場でスマホが出せないファーウェイですが、HUAWEI Eyewear 2には、同社の底力を見たような気がしています。


《石野純也》
石野純也

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慶應義塾大学卒業後、新卒で出版社の宝島社に入社。独立後はケータイジャーナリスト/ライターとして幅広い媒体で執筆、コメントなどを行う。ケータイ業界が主な取材テーマ。

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