サムスン、生成AI機能Galaxy AI はS23やZ Fold5 / Flip5 など既存モデルにも提供。有料化は未定

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Kiyoshi Tane

Kiyoshi Tane

フリーライター

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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サムスンの最新フラッグシップ・スマートフォンGalaxy S24シリーズは、生成AIの「Galaxy AI」が大きなセールスポイントとなっています。


Galaxy AI はスマートフォンの端末ローカルで動作する機能と、協業するGoogleのクラウドを利用する機能があり、後者についてはユーザーが利用するたびに発生する費用をどこかで吸収する必要があります。

将来のGalaxy AIについて、サムスンは製品ページで「対応するGalaxyデバイスで2025年末まで無料」と記しつつ、その先どうなるのかは明かしていませんでした。

そんななか、サムスンのモバイル部門を率いる Dr. TM Roh氏は、インドの通信業界メディアET Telecomの取材に応じ、Galaxy AIを2024年内に「世界で1億台のデバイスに搭載する」意向や、2026年以降に有料にするかどうかは決めていないと語っています。

まず「世界で1億台のデバイスに搭載」に関しては、Galaxy S24シリーズ以外の過去モデルにも展開するということです。

先日、サムスン広報は米Engadgetに対して、Galaxy AI体験をGalaxy S23シリーズやS23 FE、Z Fold5/Z Flip 5、Tab S9に提供すると述べていました

しかしGalaxy S24シリーズと同じ機能が使えるのか、一部なのかは言及していません。

次にRoh氏は「AI機能を開発・提供するために莫大なリソースとコストを投資しているが、本機能を2025年までは顧客に無料で提供する」と発言。ここまでは既知の方針を再確認しただけですが、「その後については決めていない」と付け加えています。

さらに「我々の分析では、モバイルAIには様々なニーズがあります。無料のAI機能を使って満足する消費者もいるでしょう。また、さらに強力なAI機能を望み、お金を支払ってもいいと望む顧客もいるかもしれません。今後の意思決定では、これら全ての要素を考慮に入れます」とも語っています。

このRoh氏による発言は、初めて公式にGalaxy AI機能を有料化する可能性に触れたものです。とはいえ、2026年以降も無料で使い続けられる可能性があるのか、2025年末まででも追加で有料提供されるAI機能があるのか。また有料としていくらになるのか、何も言及していません。

ともあれ、Galaxy S23シリーズやGalaxy Z Fold5 / Flip5など、昨年のハイエンドGalaxy端末ならば、今年前半のうちに Galaxy AIの少なくとも一部が利用できることになります。

もっとも、Galaxy AI のすべての機能が日本語に対応するわけではなく、日本ではGalaxyスマートフォンを複数の携帯キャリアが販売しており、ソフトウェア・アップデート配信時期もキャリア各社ごとに異なるため、全ての端末が2024年上半期のうちに恩恵を受けられない可能性もありそうです。


《Kiyoshi Tane》
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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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