レゴ窃盗団を加州ハイウェイ・パトロールが逮捕、約4600万円相当を押収。転売価格高騰で国際レゴ窃盗団も出現

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Kiyoshi Tane

Kiyoshi Tane

フリーライター

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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米カリフォルニア・ハイウェイ・パトロール(CHP)は、盗まれたレゴセット約30万ドル(約4600万円)相当を回収し、4人の容疑者を逮捕しました。Instagramにて、盗品の写真と共に事件のあらましを述べています。

この4人は大手小売チェーン店TargetやHome Depot、Lowe'sなどの店舗でレゴの在庫を強奪し、ブラックマーケットに売りさばいていたとのこと。CHPは彼らの罪状を「小売店に対する組織的犯罪、重窃盗罪、共謀罪」と説明しています

公開された写真を見るかぎり、盗まれたセットには「ミレニアム・ファルコン」(921ピース/1万2480円)や「ロード・オブ・ザ・リング:リベンデル」(6167ピース/6万9980円)、「ライオン騎士の城」(4514ピース/5万5980円)、「ポルシェ911」(1458ピース/2万3780円)、そして「マインクラフト」各種が含まれています。

ちなみに、今回活躍したCHPはカリフォルニア州の法執行機関。その名の通り高速道路をパトロール管轄する一方、州内のどこでも法執行権限を行使できます。かつて日本でも放映された米国のドラマシリーズ『白バイ野郎ジョン&パンチ』(原題「CHiPs」)は、CHPの活躍を描いていました。

以前からレゴセットは犯罪者の標的になっており、2021年にはフランス警察が国際的なレゴ窃盗組織を捜査していると発表

前年6月にパリ郊外の玩具店で盗みを働いた4人を逮捕し、彼らを取り調べた結果、全員がポーランド出身で、コレクターが欲しがるレゴの窃盗を専門とするチームの一員だと認めたと述べていました。

なぜ、レゴ窃盗団が大がかりな組織に発展しているのか。その背景にはオンラインオークションサイトでの売上が倍増した事実があると、英The Guardianは専門家の見解を伝えています

主な要因をまとめると、ざっと次の通りです。

  • 新型コロナ禍により人々が家で過ごす時間が増え、市場が爆発的に拡大した

  • レゴは高級玩具で大人も惹きつけているため、昔から取引が行われている

  • 発売後2年ほどで販売終了することから、中古市場は避けられない

  • インターネット上でレゴを転売することでお金を稼げると、人々が気づいた

つまりレゴセットが高額でも支払える大人の需要が高く、またネットオークションで売りさばきやすい環境も整っているためと思われます。

今回の約30万ドルもの被害額は、高額には違いありません。が、2012年には米フロリダ州で約200万ドル相当のレゴセットを盗んだ男がいたとの報道もありました





《Kiyoshi Tane》
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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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