ゲーム業界で続く整理統合やレイオフに、マイクロソフト傘下の3スタジオが加わりました。
マイクロソフトは『Hi-Fi Rush』『Ghostwire: Tokyo』で知られるTango Gameworks、『Redfall』『Prey』(2017)のArkane Austin、スマホゲームの『Mighty Doom』開発元 Alpha Dog Gamesを閉鎖し、人員を整理します。
いずれも、マイクロソフトが巨額で買収したベセスダ / ZeniMax 傘下の開発スタジオです。

Tango Gameworks(タンゴ ゲームワークス)は、 元カプコンでバイオハザードシリーズ等を手掛けた三上真司氏が2010年に創業したスタジオ。
『サイコブレイク』シリーズや、最近ではPS5の時限コンソール独占だった怪異アクションアドベンチャー『Ghostwire: Tokyo』、リズムアクションの『Hi-Fi Rush』を開発しています。
なかでも、シリーズや原作ものではないオリジナルIPとして2023年にサプライズ登場した『Hi-Fi Rush』は、3Dアクションにリズムを一体化したユニークなスタイルが高い評価を受けスマッシュヒットとなった作品。
Xbox Game Studios発のプラットフォーム拡大戦略の一環として、2024年3月にPS5版が発売されたばかりです。
Arkane Austin は、Dishonoredシリーズなどで知られる老舗 Arkane Studiousのうち、米国テキサス州が本拠地のスタジオ。

近作の4人Co-op吸血鬼退治シューター『Redfall』はマイクロソフトがベセスダ買収で獲得した大型タイトルとして発売前は盛んに宣伝されたものの、実際にリリースされてからの評価は、内容そのものの問題に加え当初の不具合等も多く微妙。
マイクロソフトのゲーミング部門CEOであるフィル・スペンサーその人もゲーマーに対して期待に添えなかったことを詫び、残念な結果になって(責任者としての)自分が腹立たしいといったコメントをしていました。
ZeniMax傘下で、買収でマイクロソフトXbox Game Studiosの一部になっていた Alpha Dog Gamesは、Doomシリーズのキャラクターが頭身の高いコミカルな姿で登場するスマホゲーム『Mighty Doom』の開発運営を担当。
Mighty Doom は8月7日でサービスを終了し、ゲーム内通貨を買っていたプレーヤーから払い戻しの請求を受け付けます。
もう一社、Arkane Austinとの共同開発などを手掛けた Roundhouse Studiosは解散し、スタッフはベセスダでThe Elder Scrolls Online等を開発するZeniMax Online Studiosに移籍します。
2024年のゲーム業界大型レイオフとしては、PlayStationのソニー・インタラクティブエンタテインメントも、2月末にグローバルで開発スタジオ含む社員の8%にあたる約900人を整理することを発表していました。
初代PS VRからVRタイトルを手掛けてきたロンドンスタジオが閉鎖したほか、複数の開発スタジオが影響を受けています。
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