AI作曲UdioとChatGPTで甦る昭和歌謡。1973年のヒット曲とカラオケ本人映像をAIで捏造した(CloseBox)

テクノロジー AI
松尾公也

テクノエッジ編集部 シニアエディター / コミュニティストラテジスト @mazzo

特集

AI作曲サービスのUdioは音質が爆上がりして長さも2分10秒と完成曲が作りやすくなりました。


1970年代初期のバラード(ユーミンとか)を作ろうと思ってやってみたら、なぜか昭和歌謡っぽいものを連発。聞いてみるとなかなか味があります。

そして3つ目の曲が、けっこういいメロディーで、歌もしっとりしていて実際にありそうな錯覚さえ覚えるものだったのです。

そこで思いついたのが、昔、Sunoでプログレコンセプトアルバムを作った手法。歴史をでっち上げるのです。


■そうだ、昭和歌謡をでっちあげよう

テレビ番組で歌っている風の動画を作るのが目標ですが、その前に、この歌詞の世界観にマッチした歌手を作り上げなければなりません。

ChatGPTに、この曲の歌詞と設定年を投げて、マッチするような歌手の容貌をMidjourney用プロンプトとして出させました。

何度も試して出てきたのがこの歌手。いかにも昭和歌謡歌手の感じです。

次に、この歌手の芸名も考えてもらいます。

ググっても出てこなかった雪村玲子に決めました。

■歌の間違いはLogic Pro 11で修正

続いて、歌です。歌詞を2箇所大きく読み間違えているところがあって、Logic Pro 11でそこを修正します。Udioはステム分離機能が付いているので楽です。

そのボーカルをVocoflexに学習させてAI音声モデルを作り、筆者が歌ったものを雪村玲子ボイスに変換して、再ミックスしました。歌のタイミングがおかしいところはFlex Pitchで数箇所修正しています。


これで歌は完成。次は、ミュージックビデオです。

■リップシンクとカラオケ歌詞表示

歌手のイメージを作ったのは、リップシンクをしたかったから。定番はHeyGenですが、一応、別のサービス、Hedraも試してみます。

しかし、ほうれい線と、欧米人化が気になってしまったので、HeyGenにしました。1曲丸ごと変換できるのはやはり便利です。

Udioがせっかくカラオケ的表示をしてくれるようになったので、歌詞表示にはこれも使ってみたい。

トリミングしてリップシンク映像と合成すればいいということに気づきました。これで、歌詞をいちいち入力しなくて済みます。

うまく合成できたので完成です。リップシンクとカラオケ歌詞表示が簡単にできてしまいました。

■歌謡歌手・雪村玲子はその後、どうなったのか

せっかくなので、Wikipedia風のプロフィールも作ってもらいましょう。

シングル盤はこんな感じでしょうか。

架空の日本歌謡史の偉大な先達、1981年の「タモリ3 戦後日本歌謡史」を思い出しつつ、しばらくはこれで遊んでみようと思います。

《松尾公也》

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松尾公也

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